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Posted by naturum at

2015年06月03日

バス持ちは本当に良くない

また、本編からの転載です。大幅に加筆修正を加えていますが、ようやく3万PV
を超えたので、思い出した様な地道なアップロードも、それを置いておけば、どなた
かが見て参考にしてくれているのだなと思います。


この記事中で閲覧数が一番多いのが、「スズキにバス持ちは良くない」という
記事なのですが、長い事その2があるとしながらも追試が出来ないという側面
があり、今の今まで検証が出来ずに居ました。


しかし、本当にネットというのは、見たままを何も考えずにそのままやってしまう
方々ばかりなのだと実感させられます。釣魚のそういう扱いは良いのか悪いのか?
全く自己判断すらせずに見たままをやってしまう。其れが伝播する世界なのだと
思わされます。


釣った魚は貴方の物ですから、何をどうしようと自由ですが、そうして見せて
いる事で、本当は良く無い事が広まっている。とすれば、WEB上で見せて
良い事、悪い事の判断は付くかと思います。


今回の記事も、そういう一端ですから、参考にして、是正出来る物であれば
是正する動きが出てくれればと願って止みません。




最初にモノを紹介しようと思う。ソレがコレ。




小型のフィッシュクリップです。オクでも売っている方が居るんですが、970円
と言う有り得ない送料が上乗せされて、合計で2000円超える値段に成るとか、
送料は安くても単価が高いとか、かと。でも、送料無料で1000円切って買えました。
向こうは同じモノでも探せば安いのは必ず見つかります。プロックスのフッシュ
キャッチャーミニが相当品でしょう。もっとも、ソレは3000円超えますw


大きさを比較しますわな。




まぁ、こんな小ささ。


で、何でこんなモノを買ったか?と言うと、メバル釣り用です。小型の魚には小型
のクリップが相当で、プラ製の安い類似品もありますが、ワニ口の幅が広めな方が
魚を傷付け難いと思ってのコレ。時々見ますが、小さなメバルの口に、シバソに使う
用の大きなクリップを無理クリ突っ込んでいる方が居ますね、可哀想とかいう感情
論ではなく、ソレは止めましょうよ。


私はシバソ歴と同じ位のメバル釣り歴が有ります。エコギアのグラスミノーSや
SSが出る前の、クラッピースライダーぐらいしか無かった時代からですから相当に
長い。私が始めた頃に生まれた赤ん坊はもう成人していますw


そういう好きな釣りなので、今でもロッドを作ったりしていますが、あれ?全然メバル
釣りに行って無いじゃん。と、気付く人は気付くでしょう。行かない理由は後述する
として、今後の話をします。



少子化し、小売業が衰退。このままじゃ釣り業界そのものが衰退するんじゃないか?
等と言う前に、大事な事を忘れてはいけません。釣り場は魚が居てこそ成立します。
魚が居なくなった釣り場には誰も来ないし、魚がいるからこそ成り立って行けるのです。
釣り方が判っている大人が子供を教育するにしても、昔と同じ方法でやっても釣れなく
なったとすれば、親が教えた方法なんか意味が無いのです。だから、今必要なのは、
親が子供へ対して教えるのではなく、親そのものや、その前の世代への教育です。


何で遡って其処まで教育せなならんのか?教育は伝わって行きますから、子供が
悪ければ、「親の教育が…」と言われるのは当たり前だからです。親がシッカリと教育
を受けていれば、ソレがちゃんと子供にも伝わります。


しかし、少子化、高齢化社会を向かえ、これからは暇が出来た団塊の世代が大量に
釣り場に訪れる様に成る。申し訳ないけれど、傍目から見る彼らの釣りはとても教育
が成された物では無い「漁る(すなどる)」釣りが主です。外道や小型の魚を堤防に
叩き付けて放置、流石にゴミはある程度片付ける方が殆どですが、混雑時の割り込み
や、横の人に被せて投げるのもヘイチャラな方が多いのが実際です。


我々ルワマソと同じ事をする老人は稀有ですが、その理由は投げると疲れるからと
いう単純な物がゆえに、我々でいうキャスト数と釣果はイコールという理屈を、投げる
物の数でカバーしようとします。つまり、大量の投げ竿が釣り場に持ち込まれ、著しい
釣り場の専有化が行われます。余りに目に余る為に、釣り公園などの釣り場では、
投げ竿は1人3本までとか、投げ釣り禁止!とかのルールを作ってしまわないと成らなく
成りました。それほどまでに酷いのも彼らが生き抜いて来た時代特有の物でもあり、
また、素直には聴く耳を持たないのも特徴かと。


そんな彼らが大量流入するであろう公的釣り場はいっときは老人サロンと化す
かも知れませんw


そうなると増えるのがトラブル。トラブルを嫌がる若い方はその釣り場へは近寄ろう
としなくなり、若い者は若い者だけの釣り場を求めようとします。今はそれが可能な
状態ではありません。東京近郊に限って言えば、ソーラス条約で釣り場は半減され、
そしてオリンピック開催で釣り場がもっと少なく、狭められてしまいました。彼ら老人と、
嫌でも共存して行かないと成らなくなりました。


で、釣り場では、そこで見た物、聞いた物が伝わります。例えばゴミ、釣り場のゴミって
不思議な物で、綺麗に片付けられていると、わざわざゴミを放置していく人は殆ど居
ないのですが、それが1つ2つと増えていくと、途端に一気に増えて汚れ始めます。
これはアオリ狙いで、外房のとある漁港で毎日の様に張り付いていた時ですが、エギ
に引っ掛かった海草を誰かが堤防上に捨て始めると、皆が同様な事をし始めます。
で、一気にそこらじゅう海草だらけに成って異臭を放ち始める。


この前のザ・フィッシングの春の大型アオリイカという番組中でも、そんな状態の堤防
で釣りをしていましたね。護岸の上の部分は全て引き上げられたホンダワラで覆い
尽くされ、足の踏み場も無い程でした。其処に上がって釣りをしていました。


誰がそんな事をしたのでしょうか?判っています。しかも、それはアオリイカの産卵場
である藻場を荒らして、卵を産みつける場所を刈り取っているに等しい行為だと判らない
のでしょうか?呆れた釣り場に、それを堂々と見せている呆れた内容でした。


その堤防でも、余りに目に余るので、其処に行く前にホムセンに寄って竹箒を買って
釣り場に持ち込み、来ている連中で自主的に定期的に清掃する様にとしておいたら、
釣り場は結構綺麗なまま保全されていました。しかし、誰かがその竹箒を持ち去ったり
すると、また元の木阿弥です。清掃具が釣り場に有れば清掃もするけど、わざわざ
自分で買ってまではしない。ふぅん。そういうモンなのか…と思いましたネ。



これからは、自らその役を買って出ましょうよ、親なれば、子へお手本として示す行動
をすべきでしょう。メディアに登場するのであれば、登場する事でその責は少なからず
負っています。初心者に対しては、ベテランであれば、親も同然です。釣り番組もしかり。
見せるべきは魚を釣る事だけでは済まされないと思います。



別に貶める為に紹介するのではないのですが、認知度はほぼ100%であり、この世界
の先駆者として、あえて登場して貰おうかと思います。しかし、これからお話しする事への
導入として画像を転用するのはいささか気が引けますゆえ、ご自身で以下の語句で画像
検索して下さい。




「村越正海 メバル」




出て来た画像は、どれも何時もの良い顔をしていますね。しかし、ある共通な事にも
気付くかと思います。写真に納まった師はどれも同じ様な持ち方をしている事に。



そうです。バス持ちしていますね。



以前にこのSAVE FISINGにて「スズキのバス持ちは良くない」と説きましたが、その
時に「その1」としたのには続きがあるからだったんです。今の今まで放置していたん
ですが、機会が無く、今までちゃんと検証できずに居ますw


なので、その2たる部分なのですが、バス持ち=下顎をこれでもかという程下に向けて
引っ張って魚を支持するという事ですが、そうされた後に離された魚はどうなってしまう
のでしょうか?


顎が外れる等という意見も散見されますが、魚の顎関節を外すのは殆ど無理です。
試しにやって御覧なさい。そう見えてしまうのは、顎を上下させる筋肉が無理に引っ
張られる事で伸ばされ切って、ついには弛緩してしまい、今度は、戻るまでは口が
ちゃんと閉じられなくなるのです。



この事に気付いたのは、本当に皮肉な事にソルスト誌上の記事であった「リリース後の
シーバスを水中撮影で追う」という内容の記事写真でした。


釣り上げられ、バス持ちされて写真に納まった後に蘇生術を施され、その後に泳いで
いる姿を連続水中写真で追っていたのですが、その全ての写真中でシバソの口は半開き
のままです。回復までどの程度の時間が掛かるのか判りません。なので、このSAVE
FISHING上に於いても、シッカリ検証ができなかったのです。


顎の力が遥かに強いシバソでこんな具合ですから、もっと弱いメバルに対してこんな
事をした後って想像が付くかと思います。師はこの前に放映されたザ・フィッシングの
東京湾メバルに於いても、全く同様の扱いをして離していました。こういう理由があると
判っていれば、釣った魚を離すのなら、そんな事をしてはダメってのぐらい判りますよねw


実は最近の我がSAVE FISHNGに於いても、検索語句で一番多いのが「魚、持ち方」
なのです。皆さん疑問に思っているか、或いは判らない。という事が導き出されます。


口が閉じられなくなるとどんな不具合が出るんでしょうか?


硬骨魚類で鰓蓋を開いたり閉じたりして呼吸する魚は、口から水を吸い込んで、口を
閉じて鰓蓋から水を排出する事で循環させ、鰓から酸素の供給とアンモニアの排出を
行います。そこで閉じたくても閉じられない口から勝手に水が出てしまうので、鰓に充分
に水を通す事が出来ず、呼吸が苦しく成りますね。なので、ソレを逃れる為に泳ぎ続け
て鰓に水を通し続けないと成らなくなります。そう、鰓蓋を持たないサメ類と同じ様に
しないと窒息してしまいます。


釣り上げられて疲弊している所に持って来て、離されても、生きたければ泳ぎ続けろ!と
強制されるのです。更に余計なダメージを与えているに等しい行為です。ただ、そう持った
だけなんですがw


クリップで口幕を破るより、此方の方が本当に魚に与えるダメージは大きいと思われます。
だから、そうしない、させない為に、あえて今回小型のクリップを買い求めてみたという
訳です。


またぞろ資源保護の為にリリースしましょうとか言う胡散臭い話wに成るのですが、本来、
リリースは生き長らえてくれなければ余り意味はありません。釣りとて、散々な目に合わせ
といて、それでも生き残れと此方のエゴを魚に押し付けるモノではありますが、魚が減る
方法を形だけ見せているのでは、ちゃんとした教育を受けている事にも、伝えてる事にも
全く成りません。


そうした扱いを受けた魚が増える場所ってのはどうでしょうか?リリースしていても、やはり
魚は減る一方です。普通に釣り上げる事で釣獲圧はあるのに、離されても生存していない
のであれば、オールキープされているのと変わりません。メバルやカサゴは根魚で、定着性
が強く、誰もが冬~春に掛けて適当に楽しめるターゲットなのですが、その定着性が故に
釣獲圧を受けると途端に減ります。そうしてダメに成った釣り場を上げればキリが無い程です。


湾奥のメバルは臭くて食えない。のですが、釣りは楽しめます。しかし、叩き続けると本当
に翌年からガクッと減る事を長いキャリアで身に染みて感じてきましたので、「あえて、メバル
釣りは継続的にやらない」という所に落ち着きました。


でも、やるからには、離しても生存確率の高い釣り方で楽しみたいと思います。今回のミニ
クリップ購入はそういう一環です。使うかどうか?いや、使いたいなと思いながら、皆さんの
釣果を見て満足してしまうのかもしれませんがw


                                                                (森村ハニー)
  

Posted by morimura1 at 09:43Comments(2)キャッチ&リリース

2015年02月03日

フィッシュクリップで下顎を貫通させる事

随分、長い事ココは放置していて申し訳有りません。メインの居を移動したので、そちらに2年程前に書いた記事を転載しておきます。2013年6月30日の記事です。

この記事がグーグル等で検索しても全く出て来ないのは、掲載したブログからのPNG送信を切っている為で、色んな意味で発信を保護しなければ成らない事が多くなった為です。ネットの垂れ流しの世界に少々嫌気が差した…。そういう捉え方も出来ますがw





ええ、これは経験者がちゃんと書かなきゃいけないなと思ってたんですが、色々と忙しくてwズルズル先延ばしにしていたままです。ようやくヤリ過ぎで疲れ果ててしまって余裕が持てましたのでちゃんと書きますネ。



昨今、ソレは見苦しい、魚を余計に傷付けてる等の意見も多いのですが、多分にソレは感情論ではないか?と思えて成りません。


フックで魚を刺すのは良くて、クリップで口幕を破ってしまうのは良くない。ん?でも、同じ事じゃないの?と思える部分がある。シングルだろうが、トリプルだろうが、魚の体に刺す場所を予めコチラから選べる訳ではないという事、あらゆる可能性があって、例えば目に刺さってしまったり、ひっくり返って鰓側にフックが回って大量出血させたりする事も多分にあります。そのどれもが排除できない以上は、傷付けたから良くないとは言い切れません。



そういう風に成ってはいない魚を、単に見せる為だけにクリップで掴んで持ち上げて、口幕を破ってしまい、余計に傷付ける事は無いのでは?


ソレは判りますし、尤もな意見だとも判ります。




実は、私の経験から言うと、今まで散々スズキの口幕を破って来ました。それは、今あるフィッシュクリップの無かった時代の話です。




これは干潟でスズキを狙う時に使っていた【リリースギャフ】です。シーバステクニカルノート1に松浦氏が書いていた物や、IGFA記録を持つ山崎幸雄氏が雑誌中で使っていた物を参考にハンドメイドで製作した物で、ステンレス線を曲げて、柄には丈夫な樫や椎を使って、仲間用にも何本も製作しました。




先端は研いであり、鋭く危険なのでビニールチューブで保護されています。
使用時にはソレを外して、スズキの下顎に当て、手前に引き、ギャフを打ちます。これでスズキの口幕に穴が開いてしまいます。が、キープする事が多かったので、その後、ストリンガーを掛ける穴を兼用しているとも言えるので、リリースギャフという名前からは一寸逸脱してしまいがちではありましたがw



カメラを変えるとボケボケで手ブレが酷いですがご勘弁をw


何でこの様なモノが必要だったか?と言うと、危険なハンドランディングを避ける為です。掛かる魚は殆どが大型の物であり、それに首を振られて暴れられ、フックが指に刺さろうものなら、また延々干潟を歩いて戻って処置しなければ成りません、エイより危険な存在が、実はスズキに掛かったフックだったのです。


だから、下顎にギャフを掛けて、大人しくさせてから安全にフックオフさせる必要がありました。このリリースギャフは現在ではフィッシュクリップの登場で廃れてしまいましたが、JGFA理事であった松浦氏のチームスプラッシュのHPで今も見る事が出来ます。今更ですが、この形状は外れると書かれていたので驚きました。実際の使用感では外れるという事は一切無かったですし、その後暫くは磯でも使っていましたし。


ウェーディング中での事でも有り、魚を水から出す事も無かったので、ギャフを打ってフックオフして、リリースを決めたら、その場でギャフを斜め下に押してやればスッっと外れる構造ですので、蘇生の必要も無く、魚はそのまま帰って行きます。



自らの安全を図る為に、止む無く魚の下顎に穴を開けていたという理由になりますが、フッシュクリップの無かった時代で、どうすれば魚を安全にフックオフ出来るか?の方便をムックや雑誌で知る事が出来て良かったと思います。




ここで【教育】ってナンだろう?と思う訳です。


誰も教える人が居なければ、誰も学びません。見た、言われたそのままを素直にやってしまうのが大多数の人間で、それが最も楽な方法だからです。




では、スズキの下顎に穴を開けると、どういう事が起こるのか?


スズキは吸い込み型捕食です。餌と成る対象物の前で急激に口を開き、掛かっている負圧で対象物を吸い込んで捕食し、口中に残った水をまた鰓から排出して閉じます。この時に、口幕に穴が開いていたりすると、多少、或いは僅かに掛かる負圧の減少が有るでしょうね。


言うなれば、その分、その後に餌が捕り辛くなる可能性があるという事、エラアライする事で嘔吐もしますから、折角取った餌は栄養に成る前に吐き出されてしまって、胃の中がカラッポに成ってしまう事も多いですし、その後、餌が摂り辛く成る可能性を増やしてしまう事にも成りえます。今の時代はフィッシュクリップで吊るし上げて口幕に大きな穴を開けてしまうと、リリースギャフで作った穴より大きな穴が出来てしまいますから、その後の生存確率を下げてしまう可能性も無きにしも非ずです。


もし、リリース前提の釣りをするのであれば、フッシュクリップという安全で便利な物を使用しての【見せるだけの為に持ち上げて】ことさらに口幕に穴を開けるのは避けるべきでしょうし、単に【見せるだけの為に】そういう事を行ってしまう方は、【なんて雑な釣りをしているヒトなんだ】と思われても致し方ないという時代なのだと思います。


メディアの発達で、良い物も悪い物も雑多に垂れ流されてしまう時代です。クリップで下顎を貫通させてしまった魚を持ち上げて変顔でポーズして写真に納まり、それをメディアに配信すれば、それが格好良い事だと思うヒトも出てきますし、ちゃんと教える場や、学ぶという気持ちが無ければ、それが同様の人間に伝わってしまいます。



だからこそ、発信する側は言うに及ばず、受け手の資質が問われる時代でも有ります。



プロの××サンもそうしていたし、そういうのを見た。


だから、鵜呑みにして自分もそうして良いという事では有りません。残念ながら、真の釣りのプロは殆ど存在しないと言うのが私の実感です。釣る事や見せる事や売る事が多少上手なだけです。メーカーは売らんが為にどんな事でも仕掛けて来ます。そういう中にあるからこそ、釣った魚の処遇については、予め自分でちゃんと線引きしておかないと成らないと思いますね。


では、最後にちょっとショッキングな写真をお見せして終わりにします。






今年初めて釣ったスズキの拡大した写真です。唇は裂け、下顎の骨が露出した状態です。露出した下顎の骨は割れていてフッシュクリップが掛ける事が不可能でした。口脇にある傷からもそれほど前に釣られた魚ではない事が判りますし、むしろ、その傷は治り始めていますが、割れた下顎の骨は回復しないでしょうし、いづれ感染症に罹患して死亡するであろう事も想像されます。


釣りをする以上、こうしてしまう可能性は誰にでも充分にある。


それでも魚は【生きる為に餌を取る】という事です。逞しくも有りますが、悲しい事でもあり、それに関わっているのが【我々のしている釣り】なのです。




~終わり~  

Posted by morimura1 at 14:21Comments(2)キャッチ&リリース

2010年09月13日

再検証

お久しぶりです。毎日来訪して頂いている方々も多いのに、9ヶ月もお待たせしました。
昨年、今年と私事余りに多忙で、なかなか思うように事が運びません。


今回は、昨年紹介したシートの再検証を行ったと言う報告です。テーマは写真を撮る
場合に、直接路面に魚を置いて粘膜を剥いだり、温度差による低温火傷を避けようと
いうものです。


流石に100均で求めたアルコール温度計じゃ大雑把過ぎるだろと思っていたのですが、
デジタル温度計って結構高いんじゃないの?(センサーと計測器が別体に成っている
大掛かりな計測器を想像していた為)と再検証に二の足を踏んでいたのですが、
良く考えたら料理用温度計で代用できるんじゃないの?と気が付き買い求めてみたら、
イケそうだったので、今回はソレを使って猛暑だった夏の名残もそのままの釣り場へ
向かいました。


9月13日月曜日午後2時41分 東京都江東区若洲15号地東面の外気温です。



地表からおおよそ1m。まだ33度もあります。いやはや、まだまだ暑いですね。
この温度計は接触型なので、外気温でも水温でも接触した箇所の温度が測れます。


では、その時の路面温度はどれほどだったでしょうか?素材はコンクリートです。



40度です。この時は常に南東4mの風が吹いていましたので、若干低めでした。
無風状態だったら50度は超えていたかもしれません。

デジタル温度計をお持ちの方なら判ると思いますが、数値は常に変動して
いきます。0,1~0,3度の間を結構行ったりきたりします。


さて、外気温33度で路面温度が40度という風に計測されたのですが、確実に路面の
方が熱源となっていますので、触らなくとも路面近くは暖かいのです。非接触の
路面近く、シートの厚み分3mm程離した時の温度はと言うと…



何と37,4度。外気温より4,4度も高いです。地表ごく近くは37度の熱風が吹き渡る
場所と言う事に成ってしまいますね。こうなってしまうと、いかに水を掛けて
路面そのものの温度を下げたとしても、渡って来る風が熱いのでは、余り意味を
成さない事に成ってしまうと言う事に気が付かれましたでしょうか?


では、シートを置き、シート上の温度はというと…



接触させて約2分、温度が安定した所でシャッターを切りました。地表の温度40度
よりは低く、非接触温度とほとんど変わりませんでした。表面の凹凸が間に空気を
通す事で冷却効果が生まれ、断熱するという部分では、やはり効果があるようです。


しかし、デジタル数値は単なる数値ですから、数字を変えようと思えば幾らでも
変える事は出来ます。つまり、写真で見せているだけなのでデーターの捏造や改竄は
容易で、任意の温度に来た時にシャッターを切れば良く、その温度の写真を掲載
すればいいのです。


天地神明に誓って、この数値は捏造も改竄もしていません。私がその事で得る
利益は何も無いですし、むしろ、そうすれば不利益を被る原因にしか成りません。
どうしたら釣った魚を元気なまま離せるか?その事だけを考えていますので。


その時の荒川側の水温はと言うと…



28,9度という高水温です。魚は変温動物なのでほぼこの水温と同じ温度を持っています。
外気温とは4度差、路面非接触とは8度差、路面とは11度差という事になりますね。
こうなると、大気中に出す事も良くないし、ましてや、路面に近づける事も良くないと
いう結論しか生まれません。


外気温が水温より下回る時期まで、釣りそのものを自粛するしかないのか?などと
先走ってみたりもしますが(笑


でも、方法はあります。今年から、魚を極力水から出さないで写真を取る、或いは
大気中に揚げている時間を短くすると言う事を試しています。勿論弱りは少ないし、
蘇生の必要は全く有りません。蘇生すれば生き返るから良いんじゃないの?では、
蘇生しなければならない魚と蘇生の必要が無い魚を比べたら、どちらがダメージが
少ないでしょうか?火を見るより明らかですね。


いつも思うのですが、渓魚は水から出さないで写真に収めてる方が多いですね。
なんでスズキ相手に其れが出来ないのでしょうか?場所、シュチエーション的に
不可能だから等々色んな理由は有ると思いますが、出来れば今後はそういう写真が
増えてくる事を願いたいです。





取材前に投げてたら小さいのが遊んでくれました。



ネットを使わず、水から揚げて写真を1枚、1分と掛からずにリリース。
勿論、若い魚は脱兎のごとく逃げ去っていきました。


<<記 森村ハニー>>  

Posted by morimura1 at 23:31Comments(6)キャッチ&リリース

2010年01月01日

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。2009年の皆さんの釣りは如何でしたでしょうか?



私は私事で秋から釣りを再開したのですが、これまた少し思う所があって、記事更新が
出来ませんでした。毎日閲覧して頂いている方も多くなって来たのですが、その報告を
しないまま、月日を過ごしてしまった感があり、申し訳なく思っています。


秋から釣りを再開したのですが、秋は、産卵を控えた荒食いが始まる時期です。
この前項の「スズキにはバス持ちは良くないその1」としながらも、「その2」が
出稿出来なかったのには、やはり魚を見てしまったからと言うより他は有りません。



その時分に釣り上げた魚を検体にするには、どうにも抵抗があったのです。



以前、お話した様に弱らせない釣り上げ方を実践して、効果を上げていると自負されて
いる方なら判ると思いますが、ランディングしてフックオフして、リリースするという
一連の作業の中に置かれた、写真を撮る為の時間を掛ける事すら惜しく成る程の元気な魚
を見て、さてどうするか?


このまま離せば生存の確率は高いままだけど、時間を掛ければ弱る。何の為に弱らせない
方法を取っているのか?と、だったら早く離すべきだと。


そう駆り立てられる心の何処かに、その釣った魚は写真を取る為に釣った魚なのか?と言う
疑問が湧いて来て、その多くは、検体はおろか、写真すら取らずにいち早くリリースして
しまいました。釣れたのが産卵を控えているサイズの魚達ばかりだったからです。



産卵に参加しない40cm以下の個体なら個体数も多く、実験の検体にする事もやぶさか
ではないのですが、どうにもこれから卵巣を成熟させながら、湾口を目指すと判っている
魚達相手にソレは出来ませんでした。



また、あえてこの時期にそのサイズの魚を狙わなかったというのもありますし、掛かる魚が
フッコサイズが多かった場合には、使用ルアーを大型化してフックサイズも上げ、なかなか
掛かりにくい方法を取っていたのもあります。これは、私のしたい釣りは何でも良いからでも、
数が釣りたい訳でもなく、釣りたい魚を釣りたい方法で釣るといった事に偏向していますから、
必然的に捕獲数が絞られてしまいます。勿論、釣って見せる為の釣りなんかしていません(笑



年頭から言い訳ばかりで申し訳無いのですが、そのついでに記事更新は不定期で、
確実にあと半年ほど遅れますと宣言しておきますね(笑




昨年末からの東京湾の魚の動きを見ていると例年より遅れていますね。12月には綺麗
さっぱり居なくなってしまうはずが、かなりの数が居残っていて、これから産卵に
間に合うの?と言う様な疑問が湧いてきますが、スズキの産卵は湾口で大潮の強風の
吹いた日に行われるとか、今、外はまさにそんな状態なのですが、それは11月から2月
まで随時行われています。湾奥で居残った魚も最後の便で参加するのかもしれません。


漁師の網を逃れ、釣り人の針にも掛からなかった多くの魚が今、盛んに産卵しているで
あろう光景を想像できたなら、産卵という大役を終え、戻った魚達にはしばしの休息を
与えてあげてください。



記;森村ハニー



産卵しない2年魚です。初夏、河川に登る魚はこの様に傷1つ無い綺麗な魚体を
しています。年末、お刺身用千葉県産スズキとスーパーでこのサイズの魚が
沢山売られていました。東京湾で漁獲され出荷される魚にはサイズ制限が
有る様子で、60cm以上の魚は市場には出回らないと聞きました。



その原因はあえて触れませんが、御自分で調べれば比較的容易に判ります。

  

Posted by morimura1 at 03:35Comments(2)エッセイ

2009年06月07日

バス持ちはスズキには良くない!その1

私がルアーフィッシングを始めたのは、スズキが最初で、其れは現在も継続していますが、
淡水魚をルアーで狙った事が一度もありません。居を河川内に移してからは、外道でこれらが
掛かったりもしますが、意図しての事ではないので外道の域は出ませんね。


昨今では、ベテランシーバサー等と呼ばれる人の多くはバス釣り経験者かと思われます。
それに伴って浸透して行っているのがいわゆるバス持ちで魚を持つ人が増えました。


私が始めた頃の雑誌にはこの様な持ち方でスズキを持つ人は少なかった様に思います。
昨今のバス釣りに対する風当たりからか、海へ進出するバサーの方々も多い様に思え
ますが、本当にそれで良いの?と、問題提起をします。




バスとシーバス、いわゆるスズキは全く異なる魚であると認識を持って釣りをしている方が
非常に少ないかと思います。また、バスとメバル、カサゴ等の根魚も全く異なるのですが、
魚の支持方法が判を押した様にバス持ちなのです。



スズキの場合、魚を掴むのに適した場所は下顎と言うのに異論を挟む余地は無いの
ですが、単純に下顎を掴んだ持ち方と、バス持ちを区分けする為に先ずは
1枚の写真を御覧下さい。



下顎を持ち、縦方向からぶら下げるのではなく、顎を横方向へ引いて、テコを使って
魚を支持する方法をいわゆるバス持ちと言うと思います。その際に、舌の部分を
裏側から押す様な形になってしまうと思います。そうする事でスズキの口は横方向に大きく
丸く、さも就餌時の様に開かれる事になってしまうのですが…




テストの為に、あえてこんな持ち方をしていますが、気に成る所はありますか?





鰓蓋が大きく開いていますよね。





不味いのはこの部分だと気付かない人が沢山いるかと思います。実際に大手サイト等
で掲載される釣魚支持画像等をずらっと見れば、この様な持ち方をして、大きく鰓蓋を開き、
それを横に持っている画像が沢山有ると思います。




何が不味いのでしょうか?




魚にとって鰓というのは生命維持に直接関わる部分で、大切な循環器です。ここが損傷
してしまうと、直ぐに死が訪れるといっても過言ではありません。人間で言う肺と同じ様に
酸素を取り込んで二炭化酸素を放出するガス交換を行うのと、魚体の塩分濃度を調節する
浸透圧調整機能、それとアンモニアを排出する機能もあります。これまた人で言うなら
肺と膀胱が一緒に成った様な物ですね。


しかも、これは鰓が水中にあって、間を水が通らないと機能しないという厄介な物です。
良く、掛かった魚を弱らせるには「空気を吸わせろ」と言われるのですが、これは単に
空気を吸わせる事が出来る様に「弱らせる事」が主目的であって、空気を吸ったから
直ぐに弱ったというのとはちょっと違うと思いますが、そこまで弱らせた魚の循環機能を
更に奪う事で、もっと弱らせる事が出来るのと同意だと思います。


ご存知の通り、魚は水中でしか生きられません。だから水中でしか機能しない器官を
持っているのです。その器官を、水中から揚げて、更に露出させたらどうなるのでしょうか?



待っているのは乾燥という厄介な事です。




乾燥が始まってしまうと、その機能を回復させるためには再びの湿潤が必要に成り、
余計に湿潤の為のロスタイムが必要に成って、そのせいで更に機能回復が遅れます。




鰓蓋を開いただけで直ぐに乾燥なんかしないんじゃないの?




では、こちらの画像を。



上の魚を真上から見たものです。口が大きく開かれ、鰓が全て露出して、向こう側が
見える位になっているのがお分かりでしょうか?


空気は狭所を通過する事で流速を早め、乾燥させるという事を行います。ある洗濯乾燥機
や、イカ干し製造機などはグルグル回して空気を通過させ、乾燥を早めたりしますよね。
この開かれた鰓蓋の間を通過する空気でも同じ事が起こっています。空気なので見えて
いないだけです。



私のテストでは、釣上げて鰓蓋を全く開かずの1分と、開いたままにしておいた1分では確実に
魚の弱り方に差異が現れました。もし、写真撮影のために自分で準備しながらも、その間ずっと
開いた持ち方のままだったら?生存期待度の薄い後始末と言わざるを得ません。



例えば、イケスの中に入っている活魚や、観賞用の魚、これらを売る為には、先ず生きている
事が前提で売っていますよね、しかも、元気な物ほど良いといわれるのは当たり前です。
弱っていたりすれば、売り物には成らないというのは誰でも判る事ですね。その売り物である
生きた魚を選別するのに、わざわざ弱らせるような持ち方をして選別したら、



「お客さん、悪いけどその魚を買ってって」と言われるのは間違いないでしょう。



釣った魚の扱いはどうしようとその人の勝手ですが、極力弱らせる事無く離すのと、弱らせ
放題の事をしといて離すのでは、全く異なります。




スズキの、リリース前提の釣りでは
バス持ちはするべきではない



と、ハッキリ言いましょう。





何故、スズキでは良くないのでしょうか?




スズキは口から鰓蓋に掛けての体の構造上、下顎を下げて、裏側から舌を押すと鰓が
大きく開いてしまう構造になっています。これは他の魚と比較しても、スズキだけが常に
こんな状態になってしまう事が挙げられます。そんな持ち方でも、バスはそれほど酷くなく、
また一部の根魚は、同様の持ち方をしても鰓蓋が全く開かなかったりします。



単に魚を支持するのに、横方向へ開かなければならない必然はそれほど多くないはず
なのですが、このような持ち方が、間違った持ち方であると提起しなければ、このSAVE
の4項の様な事が減って行かないのでは?と思います。





では、どうすれば良いのか?





ランディングツールを活用してください。点接触で下顎を縦方向へ引っ張る(吊るす)様に
すれば、口は横開きせず、鰓蓋が開くのを防ぐ事が出来ます。



これは下顎の横方向への広がりを防ぐ事が主目的なので、折角のツールを使っていても、
魚を横持ちしたりして、頭を上に持ち上げるような支持をすると、また鰓が露出してしまい
ますから注意が必要です。また、ツールを使わずに、親指と、人差し指だけで摘む様に
支持するだけで鰓蓋が開きます。特に小型の魚ではそれが顕著に現れます。僅か1cm
程の幅しかない指で支持するだけで、下顎は横に広がり、鰓蓋を広げてしまうので実に
厄介なのです。



点接触させるのが主目的な、これら幅の無いツール類は昨今色々な製品が販売されて
いますが、掴む部分の幅があって、必然的に開いてしまう製品もない訳ではありません。
また、幅の無い薄型の掴みを持つ物の中には端部の処置が悪くエッジが立っている物
や、鋭くて口幕に簡単に穴を開けてしまう製品もあるようです。それらはまた別の機会に
御話しする事にしましょう。



まぁ、とは言うものの、水中に入れていた魚をバス持ちして、直ぐに戻すぐらいの短時間
(それこそ10秒程度)であれば、それほど極端な弱り方をしないのですが、1人で釣りを
していると、どうしても色んな準備に時間が掛かりますから、弱り方も大きくなるのは否めず、
先ずは、極力そういった持ち方の習慣は付けないという事が肝心かと思います。



また、その時の自分の立ち位置(2項の釣りに対するスタンス)が何処にあるのか?
自分でしっかり決めておく必要があると思います。いくらメディアで他の人達が同様の
持ち方をしているのを見たからといって、その後離しているのか?キープしているのか?
では、魚の扱いは変わってしまうはずです。写真を取った時の格好だけ同じで、その後が
全く異なるのでは本末転倒です。



一度釣上げた魚を離しても、絶対に生存していると胸を張って言える様に成りたい物です。








記:森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 05:45Comments(4)キャッチ&リリース

2009年06月04日

これからの季節は

随分時間が経ってしまいました。


放置していた訳ではなく、研究材料が揃わなくて苦労していたんです。
今年のホーム荒川は、かように釣れないスタートと成ってしまいました。
前回予告した魚の持ち方について、もう少し材料が欲しい所ですので、
お待ち下さいませ。


今回はちょっとテーマを変えます。


釣魚の扱いについて、以前にもお話しました素手で触る事よりもっと
良くない事が有ります。それは日中の日差しで暖められた
乾いたコンクリートの場所に直置きする事です


レース観戦している方ならご存知かと思いますが、スタート前に、その日の
気温と路面温度のアナウンスがありますね。天候晴れ、無風、気温28度、
路面温度53度とか言う風に言ったりします。


かように地表の温度は日差しで熱せられます。例の様に53度まで上がる事も
あるんですよ。人間の体温よりはるかに高い場所に、釣った魚を直置きしたら、
それはもう活魚の地獄焼きにしか成らないのはお分かり頂けるかと思います。


また、日中日差しが強かったりすると、暖められたコンクリートが意外と
温度が下がらずに暖かかったりするのを実感した方も多いのではない
でしょうか?陽が落ちたら途端に温度が下がるという訳でもないのです。
意外とこの辺は皆さんが余り気にしていなかった部分かと思います。


しかし、写真を撮る為には魚を置かなければ成らない場合は、生存、保護
目的観点からすれば、写真撮影を諦めるより方法がありません。何とか
魚の粘液を保護して、地表からの熱を断熱する方法は無い物か?と、
色々と思案していました。



魚を置く下敷きに成る物で、携行性が良く、断熱出来て、吸水しない物。
しかも、滑らない事、風で飛ばされない事、メンテナンスし易い事等が
求められます。



製品の内、素材に関して幾つか候補は挙がったのですが、ウレタン、スポンジ
の類は大方が吸水するのでパス、断熱性は良いのですが、吸水しない様にする
には、予め濡らす必要があり、水辺まで降りられない場合には全く使い物に
ならないという事に成ってしまいます。どんな状況でも使えるというのであれば、
先ず、ドライでも使えなければ意味がありません。


吸水を避けるのには理由がありまして、それは体表の粘液の剥離率を下げ
たいからです。前項でも述べました様に魚は体表を粘液で覆われていますが、
これを剥離してしまうのは余り好ましい事ではないのには間違いありません。
吸水してしまう素材、例えばタオルや軍手等で魚を掴むと判ると思いますが、
体表の粘液が吸水素材側に移ってしまいます。つまり、これは水を吸っている為に
粘液が吸水している側に引っ張られた訳で、そのまま魚を離せば、粘液は
ベリッと剥がされて仕舞う訳です。これでは本末転倒ですね。


また、断熱するには中間に空気層が必要で、ある程度の距離(素材の厚み)
が発生してしまい、携行性の悪さに繋がってしまいますので、中々お勧め
出来うる素材がありませんでした。断熱の為に空気層を持ち、表面は吸水しない
って事で思いつくのはお風呂マットですが、粘液でヌルヌルした魚をその上に
乗せたら滑ってしまってこれまた良くありません。

また、断熱の為に用いるべき厚手のウレタン等はそれ自体が熱を帯びてしまう事が
あるので、例えば携行(バック等に入れて)していて、出したら熱を持っていたという
のでは、これまた話になりません。使用時に熱を帯びていない事が必要です。



そんなある時、たまたま立ち寄った100均のキャンドゥでこんな物を見つけました。

EVA樹脂製の洗濯板の様ですが、着目したのはその凹凸です。規則的に
並んでいるので、点接触になり、面でベッタリくっついて、接触面の粘液が
全剥離という事は避けられそうです。いわば、ゴム製ネットの様でもありますね。



裏表を比較してみると凹凸になってますが、使用するのは凹面です。凸面を
使うと間に空気が通ってしまいますので、此処から乾燥が始まりますから、
空気の通りにくいほうを魚面にして、通り易い方を断熱に使うということです。

凸面を下にして間に空気を通せば、地面から放出される温度を下げる事が出来、
断熱効果が期待できます。



実際に釣り場に持ち込んで計測して見ました。


余りに安物ばかりで揃えたので、かなりアバウトですが、目安にはなると思います。



先ずはその日の気温28度です。

いやはや、1人で撮影すると色々苦労しますw


次にその釣り場で魚を置くであろう場所を測定します。

画像では切れてしまったのですが、アルコール部分が路面に接触する様に温度計を
加工していますので、直接接触させてから、2分後の温度です。やはり高く33度ですね。
ただ、この日は風が8mほど吹き続けていたので、比較的温度上昇は少なかった
と思いますが、気温と5度差が有ります。


この画像で判ると思いますが、同じ様にシートを置いて2分後の温度、30度弱です。
計測時間が2分と少なかったのは、写真を撮ってリリースするまでに要する時間
の想定です。これ以上時間を掛ければ、魚そのものの生命に関わりますので、
手早く行いたい所です。



実際に使用してみるとこんな感じでした。

シート1枚の前後の長さが約36cmなので、2枚で70cm、3枚有ればメーター級でも
敷く事が出来ます。


実際に使ってみて思ったのですが、魚の弱りが少ないのです。別の魚で試した時に
撮影と準備が比較的短時間ですみましたので、撮影後にそのままシートをひっくり
返して離してみたのですが、そのまま何事も無かったように泳いで行ったのには
驚きました。完全断熱とまではいかないものの、温度上昇が1度程度なら及第点
かと思います。


また、吸水しない事と点接触のお陰もありましょう。素材への魚の匂い移りが少なく、
3匹の魚で使用した後に、一晩そのまま袋に入れて放置してみたのですが、以前の
厚手のビニール使用の時のような、むせかえる様な匂いまでは有りませんでした。
軽く台所洗剤とスポンジの併用で食器を洗うような感覚で洗えば匂いも残りません。
元々、洗濯板ですからw



携行はこんな感じで行えます。

2つに折り畳んでA5サイズのチャックバックに入れてます。この程度の大きさなら、
大抵の大型ウェストバックや、タクティカルベストの類のルアーケースの裏に忍ばせても
かさばる事も無く使えますね。匂い移りを避けられるチャックバックに入れて、携行できる
のは非常に助かります。




テスト:森村ハニー


  

Posted by morimura1 at 13:06Comments(0)キャッチ&リリース

2009年03月11日

常識とは?

この前の項のコメントにあります様に、読者の方から要望が寄せられました。


それから1週間、暇を見つけてはネット中色々探してみたのですが、
確たる証拠と言う物は見つかりませんでした。


意外さと共に、正直、ガッカリしたのですが、あえて、ここで不完全なまま寄稿する
のは、皆さんのご意見も伺いたいから、と、お考え頂けたら幸いです。



先ず始めに考えたのは、良く言われている事柄の1つの内の、



むやみに魚体に
触れてはいけない


と言う部分です。釣上げた魚の魚体に触れる事で、魚は変温動物ゆえ、恒温動物
である人間の体温との温度差で、細胞組織が低温火傷を負う、或いは体表を覆う
粘液を剥がしてしまう=感染症に罹患する恐れがあるから、触らないようにしようと
言う物です。ネット中にあるこの関連質問に対しての回答は、すべからく上記の様な
回答が寄せられています。



本当にそうなのか?先ず否定から始めなければ成りません。



残念ながら、私の調べた限りでは、明確に因果関係が示せる物はありません
でした。唯一はK-TEN開発者の二宮正樹氏のブログにある記事中の記述のみです。
この本は私も今でも保管しているのですが、著作権があるので掲載は出来ません
事をお許し下さい。従って、研究報告書の類や、学術書関係にまで手を広げない
と立件は難しい事柄なのかも知れないと思い始めている所です。


それは、魚体に触れた事で直ぐに死が訪れる様な事柄ではないからでしょう。
触れた事で、火傷を負って潰瘍になったり、或いは、感染症を引き起こすまで
には時間が掛かり、自然の中に放たれた物は追跡調査がほぼ不可能なのです。


例えば、その試験をするのには、先ず放流魚の確保→魚体に触る度合いを
様々に変えて触ってデーターを保管し管理→自然界に再放流する→再捕して
火傷や感染症の進行度を確認する。自然相手にはそれは無理です。また、
生簀や養殖された魚、観賞用飼育魚の場合は、自然とは全く異なる環境下でも
あり、我々釣り人が通常行っている事と照らし合わせると、参考には成っても
絶対ではないのです。


それどころか、もっと判らなくした事が、JGFAのタグ&リリースプログラムを
行っている方の再捕例写真では、魚を掴んでいる写真が複数見つかりました。
勿論、再捕時の写真を良く見たのですが、初回に釣上げた時に触れた部分を
見ても、感染症に罹患した様子も無ければ、低温火傷を負った様子もあり
ませんでした…。



魚に触れてはいけないと言うのはウソなのか?



それは多分ウソではないと思います。立件できる材料が見つからなかったので、
ここからはかなり憶測を交えた話に成ります。そして、話を絞り込む為にスズキ、
いわゆるマルスズキだけに限定した話にしますね。


魚体に触れる事で引き起こされる、低温火傷も、粘液を剥がす事による感染症も、


その可能性がある行為


には成り得ます。先ずは魚体を覆う粘液からです。


粘液の役目は、先ずは泳ぎ易くさせる為、次いで体の浸透圧調整や、雑菌などに
対する防御の為というのが挙げられます。

では、粘液が剥がれれば、非常に泳ぎにくくなってしまうかというと、そうでも有りません。
なので除外します。次いで浸透圧調整や、雑菌防御に対する抵抗力が失われる事が
第一の懸念事項なのですが、釣り上げ、暴れさせてしまう事自体が先ず自然ではなく、
そこから更にランディングネットで取ったり、陸の上に上げたり、魚体を持ったりすれば、
否応無く粘液は剥がれるでしょう。

ただ、剥がれたらそれで終わりではなく、粘液細胞から意外と早く補充されます。それと、
スズキは浅場に突っ込んで餌を捕食する性質もありますが、この時に魚体を擦って仕舞い
ます。腹側に擦り傷を持ったスズキを見た事がある人も多いでしょう。そんなスズキでも、
元気に餌を追っている位なので、少々粘液が剥がれただけで、直に感染症に罹患したり、
引き起こしたりはしないのではないか?と思われます。釣上げたダメージで弱っているのと
複合すれば感染という可能性も無きにしも非ずですが、多少の粘液の剥がれに対しては、
注意はしても、異常なほど過敏になる必要は無いと思います。



次は低温火傷ですが、此れが一番厄介でした。


よく出て来る比較には、水温15度の中に居る魚は、体温が水温と同等かちょっと高い
程度で生活している訳で、それを人間が直に触れば、その温度差は22度もあり、人間
で言えば、70度近いお湯のに中に入れられるような物だと言う事です。確かに70度の
熱を発する物に触れられても平気な訳が無いのですが、じゃあ、その接触時間や火傷
の進行度を示す資料なりは見つけられませんでした。ことスズキに関しては。


今の所、スズキに触った事で低温火傷を起こすとも、起こさないとも言えません。


前出、二宮氏のブログ中の記事のヒラスズキに手の跡が付いた写真とその魚について
なのですが、記事中にも有ります様に、魚種によっての差が大きくあるのではないかと
思います。皮下組織の耐性はその生息環境に拠る所が大きい。つまり、外洋性の海水魚
より、淡水魚が強いと言われるのはこの辺りではないかと思うのです。


常に大海を泳ぎ回る事が出来る魚は、環境が悪ければ直に移動する事が可能なので、
楽に遠くまで移動出来るスピードを持った代わりに皮下組織を鍛える必要が無かったの
でしょう。一方、生息水域が狭まれて行くに従い、激変する環境下でも生き延びる為には、
あらゆる事柄に対しての強靭な耐性を持たなければ成りません。また、更に絞り込んで、
閉鎖水域でも比較的安定した環境なら、耐性を持たなくとも生存は可能なので、そういった
種類の魚が繁殖できる訳です。一番過酷なのは、激変する環境下の閉鎖水域でしょう。


そんな耐性を持っている淡水魚の話をしますと、子供の頃に近くの池で雷魚を釣って
自宅の外にあった水槽の中に入れて置いた事があります。3ヶ月、餌もやらずに、
そのまま忘れて放置してました。何かの折に気が付いて、その水槽を開けてみたら、
水は半分に減り、完全に腐って異臭を放っていましたが、なんと、その中で雷魚は
生きていました。捕まえようとすると飛び出してきました。鱗は何かの病気に感染した
様で完全に白化して、さながら脱皮前の蛇の様でしたが、その下に完全な再生麟が
出来上がっていたのには驚きました。恐ろしい生命力だと感じましたし、子供心にも
これは戻すべきだろうと、釣った池に戻しました。



ヒラスズキはマルスズキに比べ、外洋性が強いですね、生息温度分布もマルスズキ
に比べて暖海性がありますし、意外とその範囲は狭いのです。そんな条件もあって、
マルスズキよりは肌が弱いとされ、あの様な事が起こるのでは無いかと思います。


マルスズキを位置付けるなら、一風変わった淡水(海水?)魚の枠に入れられるかと
思います。ご存知の通り、マルスズキは川を遡りますし、また、川を上がった個体は
体表の粘液が多いのも周知されている事かと思います。


意外と丈夫だけど、思っている程強くは無い


ちょっと曖昧かつ、乱暴ですが、そんな位置付けが適当かと思います。



しかし、いづれにせよ、魚を直手で持つのは余り良い事ではありません。魚種により
その差が大きいのは言うまでもありませんし、スズキも外海で釣れるのは粘液も
薄く、川で釣った物と同等に扱える物ではないでしょう。

また、感染症に罹患したら、回復する可能性は自然界ではほとんどゼロに近いのです。
飼育魚であれば、薬浴、淡水浴等々の治療法がありますが、それですら完治しない
場合もあり、釣り人として、感染症に罹患させる可能性のある事柄は避けなければ
ならないのは言うまでも無いでしょう。





一応、これでこの項は終わりにします。



捜索範囲を管理釣り場や飼育魚、活魚にまで広げれば幾つかの参考意見は有るの
ですが、魚種に対する差異や、飼育、生育状況が異なる為に、あえてそれらを考慮
には入れませんでした。


ご意見有りましたら、どうぞコメント欄に書き込んでくださいませ。



次回は魚の持ち方について予定しています。現在また調べている最中です。


記:森村ハニー
  

Posted by morimura1 at 23:06Comments(6)キャッチ&リリース

2009年03月03日

針外しではない行動

スズキは俗にエラ洗いをして針を外すのが上手い魚とか言われますが、
これは間違いです。針を外したくてしているのではなく、エラ洗いという
行動は「嘔吐」が正解です。

スズキは食べた物を自覚している様で、、それが異物だと感じた時に口を
大きく開いて鰓蓋を開き、体を捻って腹を振り絞り、食べた物を吐き出そうと
します。これは、ルアーを咥えた時に、それは餌ではなく異物だと直感した時
にも現れる行動で、特に浅い場所などで就餌した時など、ラインを通して
手元に当たった感触すらないのに、突然飛び上がって振り解く様な行動も
したりして、驚かされる事があります。


皆さんは自然の中でスズキがそういう行動をしたのを見た事がありますか?


大抵は釣りに行った時に掛かったスズキでその姿を見る程度で、見た事が
ある人はほとんど居ないと思います。それは、就餌した物が異物であると言う
可能性がほぼゼロに等しいからだと思います。


私は1度だけですが、見た事があります。


初夏の頃の横浜、昼頃に護岸からマゴチを狙っていた時の事です。
突然、目の前の海からバシャバシャバシャーンと言う大きな音が上がりました。
ビックリしてその辺りを見ると、口から25cm位の大きなメバルの後ろ半分を
出した、これまた結構大きいスズキが海面で暴れ悶えていたんです。

余程腹が減っていたのか、やっと取った大きなメバルの頭から齧り付いたは
良い物の、大き過ぎて到底飲み込めるような代物では無かった様子です。
ご存知の通り、メバルの頭や背鰭のトゲが口に引っ掛かって出そうにも出せ
なくなり、飛び上がって振り解こうとしたのですね。

水中より空中の方が抵抗が無いので、楽に振り解くには飛び上がって空中で
頭を振った方が都合が良いというのは、どの魚でも認知しているようです。
カジキやシイラ、ターポンなんかも同じ行動をします。


3度ほど大きく飛び上がって、やっとメバルが口から出たそのスズキは
暫くの間、フラフラとしながら、何度も何度も口をパクパクさせてました。
すっかり疲労困憊の様子です。やがて海中へ泳いでいきましたが、
やはり、エラ洗い自体が、相当に体力を使うんだなと実感した次第です。

飲み込まれそこなったメバルは虫の息で海面を漂ってましたが、直ぐに
カモメが飛んで来て、さらって行ってしまいました。自然界の1つのドラマを
見る様な感じでした。







さて、この異物を嘔吐して吐き出そうとする行動は、スズキの体力を相当に
奪うと言うのは実際に釣りをしていても判る事だと思うのですが、針に掛かった
(異物を食べた)自覚が無ければそういう行動をしないのでしょうか?


それは何とも言えないのですが、スズキの行動に関して言うなら、異物だと
認識しているから飛び上がって吐く、行きたくない方へ行かされるから逃げる、
暴れると言う事に尽きると思います。


昔、釣り場でこんな逸話を聞いて、実践した事があります。それは、現在でも
IGFAの2Lbラインクラスでのスズキの記録が破られていない山崎幸雄氏の
釣り方という物でした。聞く所によると、氏は大型の魚が掛かってもアワセを
入れずにロッドワークだけで簡単に魚を誘導し、リーダーをリールに巻き込ん
だ辺りでアワセを入れてから一気に勝負に出て、直ぐにランディングして
仕舞ったそうです。

まぁ、あくまで逸話なのですが、余計に暴れさせない釣り方=ラインをいたわった
釣り方と言える訳で、それは余計に魚の体力を奪わない釣り方と言えるのでは
ないでしょうか?肝心なのは、魚を楽に寄せる事が出来るロッドワークです。


スズキは総じてスタミナはなく、弱りやすい魚です。またマス類の様に体を
グルグルと回転させてまで暴れたりはしない、素直な魚だと思いますので、
ロッドの使い方1つで、魚の体力を温存出来る方法もあると思います。


低い場所で、障害物の無い場所限定ですが、先ずは魚の進行方向側へロッドを
倒すという操作を覚えてください。



え?


と思った人は、余計に試す必要がありますよ。反対側へ倒すんじゃないの?
これは逃げている魚に対して付ける角度が鋭角になってしまうので、魚が
行きたくない方向へと向かわせる結果に成り、余計に暴れる機会を与えて
しまうのです。

昔ゲームセンターにあったバス釣りゲームでロッドを魚の進行方向へ倒す操作
をしたら、ことどとくラインブレイクしました。が、これはゲームの設定がそうだった
だけですね。魚を暴れさせずにいち早く寄せるには、ラインテンションを保ったまま
魚の進行方向から、ラインを巻き込んだ方が寄せるのは早いのです。

そのラインテンションが保てなくなる=針が外れると言う事がすなわちバレると
言われていますが、その最中に外れると言う事はほとんどありません。
バレ=過剰なラインテンション=身が切れるというケースの方が多いのです。
ゲーム作者はそんな認識は無かったのでしょうw

高い場所や、テトラ周り、磯場ではこんなロッドワークはなかなか難しい状況で、
総じてケースバイケースという事もありますが、試す機会は多いはずですね。


東京湾はスズキのストック量は日本一です。色んな場所で、色んな状況で、また、
色んな釣り方で、誰でも簡単~本格的重装備まで、色々な方法で、かつ何度でも
釣れる機会は与えられているのに、同じ釣り方で同じ様に弱らせてしまっているの
では折角の機会をダメにしてしまっているのと同じです。


魚を釣り、また離すのなら、その魚に対しても、無闇に、余計に弱らせる事の
無い様な釣り方を覚えて置いて欲しいと願っています。



記:森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 13:22Comments(6)スズキの生態

2009年02月27日

弱り、そして迎える死

そろそろ春めいた陽気の日が多くなってきましたが、東京は今雪が降っています。
何年か前も2月の初旬は非常に暖かかったのに3月に入ったら途端に冷え込んで、
釣りどころではなくなってしまった記憶がありますが、如何お過ごしでしょうか?


アカデミー賞では日本映画の「おくりびと」が受賞しましたが、釣り人の多くがスズキの
「おくりびと」になってしまわない様にと願って止みません。


今回のテーマは弱った魚です。


スズキはどう弱って、どう死に行くのか?いわゆる野締めという、釣上げて放置したまま
にして、絶命する様を見た事がある人はそう多くないと思います。持ち帰りを決めた人は
大抵直ぐに絞めてしまったりしますね。一気に命を絶っているのと、段々弱って死に行く
のとでは全く違います。

釣って離しているという反復作業だけしかしていないと、離して泳いだのを見た事だけで
安堵して、その後は狙いたい次の魚に目が行ってしまい、離した魚のその後の行方は
もう頭の中には無い物です。そんなその後の魚の行方も追いたいと思います。



かなり昔の話ですが、私が小櫃川に行き始めた頃、大型のスズキを持って川から
上がって来たベテラン師に会いました。97cmのスズキの姿は、それまで港湾部で釣って
いたセイゴ~フッコとは全く別物の印象を受けました。まるで大型のハタ類の様でした。


ストリンガーに掛けて帰って来た頃はまだ元気で暴れていました。川の激流の中で
釣りをしていて疲れたらしいベテラン師2名でしたが、持ち帰ると言うその魚をその場に
放置して休憩をしていました。そのスズキが死に行く様を見ていました。


Red氏の記事の中に魚の目についての記述がありますが、まだ元気な内の魚は目に
生気があり、青物やマス類では下を向く様に目玉が動いていたりしますね。スズキは
こういう表情はほとんど見せないので、目玉の動きからその生気を余り感じる事が
出来ません。写真に撮られた魚でも余り元気が無いように見えるのはそのせいです。


陸に揚げて、暴れるのを止めた(その元気が失われた)後、段々と鰓の動きも無くなって
行き、数分後には体色が薄れていきます。私が見た多くは頭部から色が薄れて行き、
体全体が真っ白に近いほどに成ってしまいます。その頃にはもう胸鰭や背鰭を時折
ピクピクと動かすぐらいで、もう虫の息で、そのまま絶命します。

その後は30分から1時間ぐらい経つと、今度は黒に変わって行きます。完全に魚屋
で見るスズキの姿で、意外と黒いなと思った人も多いかと思いますが、これが大体の
スズキの死んだ状態です。マルスズキでは余りそんな反応を見る事が無いのですが、
ヒラスズキでは皮膚組織が全く異なるのか、環境やそのコンディションで体色を著しく
変化させます。これまで釣上げた物は、釣上げた時には白銀の様な色の薄い印象が
有りますが、殺すとみるみる黒くなっていきます。また、生きている内でもフックが
当たった箇所だけ黒く変色する事があり、鱗や皮はあんなに厚く硬いのに、意外と
デリケートな魚なんだなというのが判ります。


では、離されたは良いが、その後の魚はどうなっているのでしょうか?


嫌光性が基本のスズキは先ず明るい場所から離れて、安堵出来る暗い深みの方へ
行こうとします。流れに頭を向け、先ずそこで休憩します。全く微動だにせず、鰓だけ
動かして、呼吸だけしています。

私のケースでは、釣って潮通しのあるプールの様な場所へ離して置いたら、気が付い
たらその姿が無く、頭を突っ込んでライトで照らしてみたら、岩陰の暗い側の窪みに
身をピッタリと寄せて、呼吸だけして全く動いていなかったのを見た事があります。
この事からも、生きたままストリンガーに掛けて魚を繋いで置くのは、どれだけスズキ
にストレスを掛けている事なのか判ろうと言う物です。後でリリースするから、今は
繋いでいるという方が居ますが、それは絶対に止めて下さい。生存を願ってのリリース
とは言えません。


元気が残っていればやがて就餌行動をしますが、その時が何時なのかは魚の元気
次第で、前項でも書きましたが、やはり弱っている時期の魚ほどその回復は遅いと
言わざるを得ません。釣られた事で嘔吐もしていますし、腹の中はカラッポになって
いるので、より回復自体は遅れるでしょう。


弱っているのが長引くとどうなるでしょう?


東京湾内ではその姿を見た記憶が無いのですが、房総では良く見る物にスナホリムシ
という浜辺に多く生息する、ダンゴ虫の様な甲殻類に先ず狙われる事でしょう。夏の
浜辺の波打ち際を掘り返してみると、この甲殻類が2,3匹ササーっと泳ぐ姿を見る
事が出来るかと思います。時折、足に噛み付いたりする事もあるんですが、こちらが
それを追い払う事が出来れば、彼らもそれ以上は近寄ってきません。二宮正樹氏の
ブログにもある寄生虫とはこの虫の事で、寄生虫と言うよりは、海の掃除屋と言った
方が適切かと思います。

これは非常に恐ろしい生き物です。いや、恐ろしいと言うのは人間から見たらという
だけで、自然の摂理から言うと、地球に非常に優しい生物なのでしょう。


ヒラスズキを狙いに行った時に、まだ狙いの磯に入れる潮位ではなかったので、
隣接する小浜で肩慣らしに投げていたらヒラメが釣れました。これはいい土産が
出来たと思って、絞めずに、そのまま波打ち際から少し上に出来た潮溜まりに
ストリンガーに掛けて置いてたのです。

30分後にその場所へ戻ってみると、何やら小山のような物が動いているんです。
そのスナホリムシの山でした。動きを止められたヒラメに、ザワザワと襲い掛かる
何百匹と言うスナホリムシです。たった30分でこれだけの物が何処とも無く現れ
弱った魚に襲い掛かるのです。直ぐにストリンガーを引き上げ、ヒラメを確認しまし
たが、既に血の気が無く動きは止まっていて、口から鰓からそのスナホリムシ
溢れ返っていて、慌てて波打ち際へ行ってザブザブ洗いました。

再び確認してみると、周囲の鰭の薄い部分はほとんど食われボロボロ、体表は
鱗が剥ぎ取られた所から食われた跡が点々と、鰓穴から中を覗いてみると、鰓が
ピンク色で血の気がありませんでした。たった30分で、さながらピラニアです。

先ほどのその小山の場所へ戻ってみると、少しのスナホリムシが居るだけで
あれだけ集っていた姿は有りませんでした。


こんな風に掃除屋が居たりすると、余計に魚の死骸などは見つからないですね。
かえって、その死骸が流されていく姿を見ていた2項の方が、魚がどうなったのか
知る事が出来る事柄かと思います。






ルアーを飲まれて出血しています。貴方ならどうしますか?


出血しているから持ち帰って食べる。それも手ですが、一寸待った!です。


出血が、即、致命傷になっているとは言い切れません。僅か数パーセントでも生存の
可能性があります。持ち帰ってしまったら生存の可能性を断ち、ゼロにしてしまい
ます。貴方の大事な人が何かの病で倒れ、僅か数パーセントしか手術の成功の
可能性が無いとしたらどちらを選びますか?迫られる選択はそれとなんら変わり
無い事なのです。人間が優れていて、地球の王者ではなく、これら別の命を持って
私達が成り立っているだけなのです。彼ら他の生き物が居なかったら私達の生命
も無いのと同じ。

いかに人間が知的生物であろうと、外部から見れば、地球上に存在する数多の
生き物と同じなのですよ。


しかし、どっちみち要らないから捨てると言うのと、生存の可能性に掛けるという
のでは全くその意図する事は違いますが、離す行為自体は端から見れば変わり
の無い事かもしれません。釣りは常にそういうリスクを背負って、またその選択を
迫られ、行っているという事を忘れてはいけないと思うのです。



記:森村ハニー  

Posted by morimura1 at 13:12Comments(0)キャッチ&リリース

2009年02月22日

Pain

ご存知の通り、スズキは川にも上りますが、その多くの個体は主に海に
生息して、その数も多いですね。千葉県で、ここ5年ぐらいのスズキの年間
平均漁獲高は800~1200トンあり、東京湾だけに限定すればもう少し落ちますが、
年平均1000トン程度にしてみます。


スズキの体格からすると60cmの魚で約2kg程度が平均なので、1000トンと
言えば、その大きさの魚50万匹分に相当しますね。物凄い数が生息して
いるのです。


しかも、毎年それだけ漁獲してても、翌年にはまた同じだけ捕れるのです。
いやはや、釣りで少々釣ったぐらいでは何の影響も無いだろうと言うのは
想像に難くありません。



だったら、産卵後の魚を保護しようってのはナンセンスなんじゃないの?
どうせ、俺が釣らなくても他の誰かが釣ってるんだし、幾ら保護しようと
声を上げても、結局影響が出ないんじゃ何の意味も無いじゃん。



そんな声も聞こえてきますねw





私達は漁師さんではないのです。冒頭にも言いましたが、スズキを使って
商的利用をしている、いわゆるプロでもありません。釣りを行い、実際に釣って
楽しんで、その後の生存を願って離すという事をしている釣り人なのです。
相手は魚で、時にはそれを食べてしまいますが、同じ地球上に生息している
生命同士なのだと言う事を忘れてはいけません。


結局、そうして自己規制を安易に解除してしまえば、釣る機会を増やし、
必然的に殺してしまう機会を増やす事になります。ここが辛抱のしどころです。
WEBを見る限りでは、今年はこれまでにない暖冬のせいで桜の開花も早まり
そうで、またそれに連れて、早々に出掛けている人達も多い様子ですが、
道さんが紹介してくださったお陰か、色々な方法で自己制限されている方が
多くいらっしゃるのが手に取るように判ります。ありがとうございます。




さて、前置きが長くなりましたが、今回はその海では余り見なかった事。
かつてのホーム若洲地区は厳密に言えば海です。潮が下がり切った
辺りでようやく荒川の一部と呼べるような感じに成りますが、海のスズキ
川のスズキと、その降雨量で魚の寄り付きが変わる面白い所です。


ただ、余り魚体に傷が有る魚は見なかったのですが、もっと上流部で
釣りをするようになってから、魚体に釣獲傷が有る魚を度々見るように
成って来ました。




中流部で釣った70cmオーバーなのですが、これは結構古い傷のようです。
ねじ切った様に失われた上顎の唇の端がちょっと痛々しい感じです。

他の部分にはダメージが見受けられませんので、割と若い頃に釣られ、
プライヤーで乱暴にこじられて失ってしまったのかも知れません。

口周りの傷は結構早く直ると聞きましたが、失われた物まで再生する程の
力は無いようです。ヒラメは強い魚で、鰭を切り取っても元通りに再生する
そうです。






この魚は私が釣る少し前に一度釣られているのが鰓蓋のめくれで判る
と思います。ルアーは前後にフックが付いているので、前フックが唇に
掛かったら、後ろのフックがこちらに回り込んで、この部分を損傷させて
しまいます。気に成るのは10月の魚なのに、こんなに痩せていた事。


釣上げられる事は、やはりダメージに成っていると思います。
回復には少々時間が掛かり、また、その間餌が取れなければ元気は
取り戻せません。食えなければ死が待っています。


以前、若洲で釣って離した10分後に、離した同じ魚をもう一度釣った
事があります。海は色んな魚が寄り付いては離れと言う事を繰り返して
いる場所なので、余り傷のある魚を釣った事が無かったせいもあり、
その事は良く覚えています。魚を引き上げずに、水際でプライヤーを
使ってフックオフしたのですが、その時に上記の魚と同様な傷を付けて
しまったので、それが目印にもなりました。


元気な内に離し、また餌を追う力が有れば、また直ぐにでも就餌する事
もあるというレアケースだと思いますが、この上の魚の様に、前に釣られた
ダメージから余り回復していない内に、また釣られという事を繰り返して
いる魚も居る訳です。


また、河川内というそれほど生息量が多くない場所にもかかわらず、
写真に撮った以外にも結構掛かった形跡のある魚が見られますので、
やはり川へ釣りに来ている人が多いのだなと実感します。


釣獲履歴が傷で判るというのは、逆に言うとリリースが成功だったという
証でもあります。この2枚の写真の魚も結構深手を負っていますが、
私と、前に釣った方と2人をまた楽しませてくれた相手でもあります。
殊更に蘇生作業を丁寧に行って見送りました。


記:森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 01:46Comments(1)キャッチ&リリース

2009年02月18日

The eyes of the fish

魚の視線と対峙したことがありますか。

よく動く目でこちらを追いかけながら、ヒトに対する
恐怖とか、隙あらば‥なんて感情が明確に伝わってくる
ような気がしてるんですが。

10年程前、冬のサーフでランディングした80cm余りの
抱卵シーバスの視線を、当時身重だった家内の目と
シンクロさせてしまったことがあります。

女性特有の、宿した命を守るための強さを内包した
その光に強烈に射抜かれてしまった私は、それ以来
抱卵群れシーバスを敬遠しつつ、量より質の方向性に
冬季の釣りを見出すようになりました。

今回の企画にあたり、産卵前は何故Saveしないのかという
声も多いですよね。

なんかね、種族保護とか生態系とかそんな机上論が
振りかざされるほど

ちょっと違うだろ?と。

ここのバナーを製作するにあたって、シーバスの目のアップが
いいね、と森村氏にお褒めの言葉を頂いて、密かに確信したことが
あります。

どんなに理屈をこねようが、Save Fishingの基幹にあるのは、鱸という種の
存在に対してよりも、個々の命に対して、つまりより近接的なヒト対魚の
感情部分ではないかと。

そして、釣り人として背反であるその感情を整合させることが出来る
唯一の選択肢が、あえて釣らないってことなんですよ。

だからね。
妊娠中の女性を労わろう、保護しようなんていう

当然至極当たり前のこと

自分達で考えて自発行動すべきでしょ(笑

我々は食べる事が目的でも保護することが目的でもない
釣ることが目的のアングラーなんですからね。

このSave Fishingという企画は、そんな発想の
信管としての役割でいいんじゃないかなと思ってるんですがね。



つまり、自分のするべきことは自分のスタンスの中で
自分で考えるべきではないかと。

Red




  

Posted by mamearare at 18:34Comments(2)エッセイ

2009年02月15日

倶楽部入会希望審査

今は、こんな話をしても多分ピンと来ない人の方が多いかと思います。


昔はそんな風にしてクラブに入れて貰ってたみたいです。この話の出展は
何処か忘れてしまいましたが、どなたかの文章のリライトに成ってしまって
いたら申し訳ありません。


その昔、磯釣りクラブに入会する為には簡単には入れなかったそうです。



入会希望の人はその窓口を叩いても、先ずは同行だけさせて貰えます。
先輩会員の荷物持ちとして。


勿論、竿なんか持って来させて貰えませんし、竿を出す事も許されません。
ただ、同行して、荷物運びと見学だけ。そういう経験を何度もしてから、ようやく
脇で竿を出す事を許されます。勿論、先輩会員が良い場所で釣ってるのですから
釣りが出来るってレベルではなく、だた、竿を出させて貰った(出させて貰えるまで
に成った)というだけです。


また、その経験を何度もして、初めて先輩と並んで釣りをさせて貰えるように
なります。が、会員に成れた訳では有りません、実は、最初から会員に成るに
相応しい人物かどうか、ずーっと審査されているのです。


先輩会員は自分の釣りを見せながら、色々な事を黙って教えているのです。
やがて、良い場所を与えて貰い、自分でやってごらんと言われる様になります。
此処からが最終審査の段階であり、一番肝心な所です。



先輩会員のそれは素晴らしい釣りの技術を散々見てきました。潮の読み方、
コマセの打ち方、流し方からその配合まで、全てのノウハウを「見て」来たの
ですから、ここぞとばかりにバンバン釣ってしまう訳です。凄い、これがこの
クラブの人達の技術なのか、やっぱりその門を叩いて良かったと思う訳です。



そうして何度か肩を並べて釣りをするようになり、先輩会員から入会希望の事に
付いて、ようやく口が開かれました。




彼は憧れのクラブの会員に成れたでしょうか?





成れなかったんです。





その理由は「魚を釣るのが上手過ぎるから」です。
それ以上の答えも貰えませんでした。





魚を釣るのが上手い人達のクラブに入って、釣るのが上手すぎると
言われて入会を断られるのが理不尽な理由だと思いますか?。




私の話はここで止めにします。




何故、「魚を釣るのが上手過ぎる」とダメなんでしょうか?




皆さんお考えください。



それと、私が何故この場でこんな話しをするのか?も、出来れば。




回答は何かの機会にでも…



覚えていたら…ですが。





スズキを真上から見た事がありますか?

横から見る姿は写真などで良く見られますが、真上から見ると意外に細い
と言うのが判ると思います。そんな姿を見てない方は、一度真上から
良く観察してくださいませ。


  

Posted by morimura1 at 00:29Comments(3)エッセイ

2009年02月12日

ニワトリと卵

1週間で800アクセスありました。余り大っぴらに広めていない中でも大勢の方
に閲覧頂きましてありがとうございます。ゆくゆくは私のネタも尽きるでしょうから、
今後は色んな方にも書き込める様な掲示板方式への転換を視野に入れて
ますので、今後とも宜しくお願いいたします。



ここでハッキリ区分けをしましょう。


初心者の方は釣りをしてください


実は、スズキ自体は大変に多いのです。1人、2人が気を付けても、
大勢にそれほどの変化はありません。いや、全く無いと言っても
いいかもしれません。


でも、やらなければ、その後は見えています。
課すのは自分へのSAVEです。



初心者は課すべき物はまだ見えないと思います。
私は散々魚を釣って来ましたから、もう、この辺でいいんじゃない?
と言えますが、何も判らない人にルールだけを押し付けるのは
どうか?と思ってます。


車の運転と同じ様に、走って慣れてくれば、どうすればいいか
判って来ると思います。暖かい目で見守ってあげてください。



まだ、産卵前の魚を釣るのを勧めるのか?という無理解な方が
騒いでいたりしますが、



一番弱ってる時期の魚を釣るのは止めようよ



これが、ここのメインテーマですので、お間違えなく。




さて、産卵をして、稚魚が育つには育つにふさわしい環境が必要で、
其れが無ければ、幾ら卵から孵っても魚は増えません。数多くの魚が
産卵をしても、それから大きく育つには生存競争に勝ち残るという
厳しい道のりを経ていかなければ成長出来ないのです。


東京湾のみならず、其れこそ日本全国各地でこの稚魚が成長するべき
アマモ場と言われる浅場が激減しています。ご存知の通り、沿岸部の
乱開発をして来たせいです。


人間が人間の為だけの利用価値を求めた結果がこれです。
東京湾では、一時、中央部の中の瀬を全て埋め立ててしまおうという
計画がありました。船舶の一時停泊ぐらいしか利用価値が無いから
という理由です。


そんな事をしたらもう、どうなるのか目に見えてますね。
それでも、それ以外の利用をしている人の事はおかまいなしに
進んでしまうという恐ろしい側面があります。有明海の干潟を
埋め立てたせいで、漁業に打撃を受けたというのがニュースソースを
賑わせましたが、一度やってしまった事を元に戻す事は余程の
事が無い限り無理です。


育つべき場所を持たない稚魚は淘汰されてしまうのでしょうか?




意外にも魚達は逞しいですよ。




桜が散った後の荒川の中流部からやや下がったとある場所、
この頃には湾岸部でバチで狂ってる魚と、遡上する鮎や鯔の稚魚を
餌にして川を遡ってくる魚と分かれて行きつつある時期です。


そんな鯔の稚魚を餌にしているスズキを狙って出掛けた時の
ことです。


水面にはビッシリとその餌になるであろう稚魚の姿が見えましたので、
ルアーを投げていたのですが、スレで引っ掛かったその稚魚を見たら、
スズキの稚魚でした。また投げて掛かったのもスズキの稚魚、
投げるのを止めて、盛んに泳ぎ回る3cm程のその姿を見てました。



意外でした。


本来はアマモ場で育つと言われてる稚魚がこんな場所に居たのです。
恐らく、プランクトンが豊富な場所を探したらここだったという事なので
しょうが、ご存知の通り、ここでは逃げ隠れる場所がありません。
その多くは川に飛来する鵜の餌食に成ってしまうでしょう。


餌を求めた結果と言うよりは、むしろ安全なアマモ場が無いから
此処に来たとも言える訳で、沢山孵化出来ても圧倒的に少なく
なってしまった成長の場を嘆きました。もし、成長する場が沢山あった
なら、もっと魚は増え、釣り易くなったでしょう。


今、釣れているスズキ達もそんな中を生き抜いてきたのです、
その命に、多少でも畏敬の念を払っても良いのではないかと
思います。






写真は今では誰も使わないであろうレッドフィンでヒットさせた昨年7月の
荒川中流のスズキです。昔はルアーすら選べない時代でした。現在の目では
飛距離は出ないし、ドタバタ動くし、レンジはコントロールし辛い、神経を使う
使いにくいルアーですが、私には今でも現役です。


今は高性能なルアーで楽に釣らせて貰える時代です。そのせいで魚は
どんどん追い詰められています。誰でも釣れるルアーは、実は魚には
脅威です。その性能を上げていった先には、一体何が残るのでしょうか?





記:森村ハニー


  

Posted by morimura1 at 11:24Comments(0)エッセイ

2009年02月11日

テスト投稿です

サーフ、リバー、磯、が主とした私のフィールドなんですが
鱸の生き物としての美しい部分とかにもう少し着目して欲しいなと。

春季の鱒族の華やかな姿を見慣れた目であっても
それは確実な野生美を秘めていて、しかもより逞しい魚体であると
思うのですがいかがでしょう。




釣りは魚を傷つける行為には違いありません。
その対象として少しでも良いコンディションの獲物を
手中に収めたい。
そして、生き物として労わりは持ってやりたい。
だから、休息期間を設ける。
もちろんそれは釣り人としてのエゴなんです。

そのエゴを、どれくらい生き物としての魚に対する
実効的な優しさ行為としてオーバーラップさせることが
出来るかを考えます。

あえて釣らない選択という題材は、そんな矛盾した
自分の内面にタイムリーに突き刺さった感じでしょうか。。

うーん、やはり理屈で説明するのは難しいなぁ。

Red  

Posted by mamearare at 00:23Comments(2)

2009年02月10日

立ち入れない領域

毎日閲覧して頂いている方も多いので、今日は少し踏み込んでみますね。
それは少なからずメディアに関わっている方なら、一寸だけでも良いので
心して欲しい事だからです。


ただ、余り堅苦しく考えては欲しくありません。各人、出来る範囲で
行う事をお勧めします。


その魚の扱いはおかしい。
そんな扱いしたら離しても死ぬだろ。



各種メディアに出る写真を見てそう思った事はありませんか?他人の
する事は必ずと言って良いほど悪く思えるのです。では、自分はどうでしょう?

出来る範囲でベストを尽くしたつもりでも、また端から見れば
上みたいな事を言われている事が多いかもしれません。


釣って離す魚は、どうも共有物の様な気がしていますが、
釣った人の所有物です。それこそどう扱おうと釣った人の勝手、
大量に釣獲しようが、離そうが他人が口を挟むべき問題では
無いのです。


簡単にいいがちで、また、言い易いのが困りモノですがw




しかし、釣った魚は離しますと宣言している人は、少し
考えなければならない事が多くなるのではないでしょうか?


でなければ、その宣言は絵に描いた餅に成ってしまうからです。
ただ、そう言ってるだけ、実は魚に優しくなんかしてしませんよ
宣言になってしまいます。気付いてないのは本人だけで、
ずっと恥を晒し続ける事になりますね。それは実に格好悪い事です。



本来は立ち入れない領域なのですが、あえて書きました。



さっき釣った魚は釣った人の所有物だと言ったばかりだろう!



そうです、余計なお世話です、すみません。
でも、それが多く揚げられる事が伝達してしまうのが世の常です、
是正するには、そうでない方法を伝えて行かないと成らないのです。




では、どう扱えば魚に優しく出来るのか?



ここでは言いません。それこそネット中、或いは文献を漁れば
幾らでも出て来ます。また、自分で探すという最低限の努力を
も怠る人は、魚に対して優しくなんか出来ません。

魚を離すと言う事は、その後の生存を願っているからだと
信じたいからです。



釣って殺してあー楽しいわ!



便所の落書き場所と揶揄される所だとこんな書き込みをする人も
居ますが、そういう人は先ず居ないと思いますw


釣る事自体が魚に優しい行為ではないのですが、その後の扱いで
確実に生存率の増減が決まってしまいます。


自分の魚の扱いがどうだったのか?じゃあこれからはどうするか?
それは各人が見聞きした事や釣り場の状況に合わせてお考え下さいませ。





以下は何かの参考に…


私の例で言いますと、ホームだった場所で写真を撮るには後ろ側の
通路まで下がって、乾いた場所に魚を置くしか方法がありませんでした。
単独釣行メインであり、魚と一緒に記念撮影する気も無いので大型魚
はメジャーと並べて写真を撮るには、それ以外の方法が無いのです。
濡れた場所は牡蠣殻だらけのテトラ上だけです。まだ元気がある魚を
そんな上に置いたらボロボロにしちゃいます。

一時期はそれでも乾いた場所に置くのを躊躇って厚手のビニール
シート持参で釣りに行った事もありますが、これは失敗でした。





それまでに比べて魚の扱いという点では良かったのですが、
魚を置いた後のビニールの処理に困ったのです。夜遅くに釣りから
帰ったら大抵は道具の片付けは翌日以降に成ってしまいます。
バックの中にビニールが残されたまま…

翌日はバックの中が生臭くて酷い事になってます。数日放置すると
小蝿まで沸いてますw

生来の面倒くさがりなので、だったら面倒な所で釣りするのは
止めちゃえ!とばかりに居を移しました。幸い、荒川は水辺まで
降りられる所が多いので、大型魚でもタモを使わずにランディング
出来ますし、また撮影に魚を置く場所に対しても、草の上や湿った砂の上、
或いは満潮時に冠水して濡れた場所等々あるので、いつも乾いた
場所に置くよりは…と言う事で落ち着いてます。

まだいかんせん場所的余裕の無い場所や時間の時が有り、ベストでは
ない場合も有りますが、魚体には触れない事は徹底しています。

最近は良いランディングツールも出ていますね。目移りしちゃって
道具ばかりが増えて困りますけれどw


記:森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 12:17Comments(0)エッセイ

2009年02月09日

積極的消極策



その昔、オールジャパンシーバスパーティと言う全国規模の大会が
ありました。かなり昔の事で、記憶もあやふやなのですが、東京では
砂町と小松川のショップがその大会の窓口に成っていました。

その大会の最初、時期が12月という事もあり、東京地区に持ち込まれ
た魚は60cm弱程度のフッコ1匹、それで優勝です。

参加人数が増えるに従って盛り上がりも見せ、時期がうまくあった時に
ついには全国優勝を果たすビッグ・ワンが小櫃川で釣られた事により、
更に参加人数が増えてきました。最後の大会では、東京地区では
300人超がエントリーしていたのを覚えています。

最終的には80cmを超える魚を持ち込んでも、トップ10から滑り
落ちる実にハイレベルな大会に変わってしまいました。色んな
チームが威信を掛けて大会に参加していたのも良く覚えています。


ある時から、大会は開催されなくなりました。


ショップに出向いた際にその事を尋ねると、やはり魚を持ち込んで
検量して順位を決める事に対する外圧があると話してくれました。
まぁ其処が魚市場であれば、ゴロゴロと並んだ大型スズキを見ても
良い漁獲があったんだと認識されますが、釣り大会でソレは不味か
ろうという事らしいのです。


バスの大会では生きたまま持ち込んで検量し、死魚を出したら
ペナルティを課すというルールがあるのに、スズキは殺して持ち込ん
でもいいのか?ゴロゴロと死魚を並べて喜ぶな!とか、まぁ色々あった
んだろう事は想像に難くありませんね。


房総地区の大会窓口はK-TEN開発者の二宮正樹氏が成っていた
せいもあり、大会は生きたまま持ち込むのが原則となってその後も
継続した様ですが、生きたまま大型の魚を検量会場へ持ち込むのは
容易ではありません。


年に1度のお祭りなんだから、そういうルールが出来たとしても
大会を継続しようという後押しをする強い人が現れない限り、会を
継続するのは難しいというのを教えてくれた東京地区です。


別に其処までしなくとも、という事ですね。





前向きな人は何でも積極的に出来、またそれを可能にするパワーを
持っています。積極的に積極策を取り、また其処に賭ける思いを感じる
事が出来ます。

魚を大事に思う、でもその生態も良く判らない、守ろうにも、どうやって
守ったら良いのか良く判らない。だったら判る様に出来る限りの事をする。
将来的に見れば、これが一番の施策なのですが、私費を投じてまで
それを可能に出来る人はそう多くはありません。

大抵の釣り人は趣味で釣りをして、魚が居るから釣ってる。その程度
だと思います。ややこしいルールをクリアしてでも釣りをしたい人は
多分、多くは無いでしょう。商的利用の為にはそうして貰ったら困ると
いう動きも出てしまうでしょう。

また、そのせいで矢面に立たされますし、それらを被ってでも責任は取る!
と言える程の積極的積極策に出られる大人物は数が少ないのです。
腹をくくると言うのは並大抵の事では出来ません。


そこまで出来ネーな、やりたくネーな、やるつもりもネーな。
魚が居なくなったら釣りなんか止めちゃうだろうし。


恐らく大多数の方が其処止まりでしょう。多分、私もそうですw
そういう方ほど可能なのがSAVE FISHINGでは無いでしょうか?




自己に課すルールはまた人それぞれですが、魚を離す事も将来の為の
少しの遠慮であると思います。あえて釣らない事も少しの遠慮。
その程度です。

そのお陰で誰かが良い釣りをしていたとしても、焦ってはいけません。
開いた席は、必ず誰かが座る物です。開けたくせにその席はいつも
俺の物だと主張する傲慢な人には成りたく無いでしょう。


譲る事、遠慮出来る事が出来る人が尊ばれるのは世の常です。


あえて、何も言わずに格好良く行きましょう、それは、実に
消極的な事を積極的にする事
なのですから。




写真は昨年同期の湘南海岸です。ベタナギが続いてマターリな海の姿。
普段、湾奥ばかりで釣りをしていると、無性にこの光景に出会いたくなります。
そんな人も多いのでは?そんな方の為に。


追伸
道さん、紹介有難うございます。急にアクセスが増えたので妙だなと思ったの
ですが、まだ、始まったばかりで、序文だけ読んだ方には誤解を招きか
ねない所が多々あります。皆さんの暴走を避ける為にも、もう少し戯言を
書かせてくださいませ。


記:Redに寄稿を断られた森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 11:11Comments(2)エッセイ

2009年02月07日

魚のコンディション

釣れた魚の状態を見る事で魚のコンディションは多少は伺えますが
だからといって、それも確実ではないという事も痛感させられます。


実家に戻る機会があったので、古いアルバムを持ってきました。


いわゆる使い捨てカメラで撮られた画像を更にデヂカメで撮り直す
という実に乱暴な方法を取ってますので、プリントはセピアに変色し
また画像が悪いのはご容赦。


また、この当時は私も初心者の部類でしたので、魚の扱いも
お勧め出来る方法ではありませんねw



書かれているキャプションを見ると1993年3月5日とあります。




















産卵を終え、帰って来たばかりのスズキはこの様に腹がへこんで
著しく痩せています。


魚には地域性があって、ほとんどがその近傍で成長し、種を継続
していきますが、その地域ごとに系群といわれて区切られます。
その系群が種を維持してゆくのに必要な事柄はDNAで継承されて
行くので、毎年同じ様な所で同じ時期に産卵するといった事を
続けていくのです。


またそれは、魚の体型にも現れて来ます。人間と同じ様に
親子で顔が似ているのと同じですね。東京湾で釣れるスズキ
の多くはこの様に比較的頭が大きい部類の魚が多く、
ズングリムックリしています。


この様な体型を継承した大きな個体は見間違えてしまいがちな
事があります。それは、就餌具合とも関係します。





ともすると、産卵直前の個体か?とも受け取れそうな腹がパンパンに
膨らんだ魚ですが、キャプションによれば、これを釣上げたのは
1993年の4月25日です。前の魚の約一ヵ月半後で、膨らんだ
腹の中身はそう、バチです。たらふく食った姿は産卵前の魚の
様相をしていますが、完全に回復しているとは言い難く、それは
就餌したら直ぐにエネルギーに転換出来る訳ではないからです。


人間だったら、今日はカツ丼を食ったから元気一杯などと多分に
気分的な問題で語れますが、魚は食える内に食えるだけ食って
脂肪に変えて蓄えるしか方法が無いのですから。






この魚は少々疑わしい魚でした。1996年の3月13日に釣った
いわゆるランカーサイズの魚なのですが、場所は富津です。


その時期ならば、産卵を終えて腹がへこんだ姿で戻って来て、
引きも弱いといった特徴があるのですが、掛かった途端にジャンプ
をj繰り返し、ドラグを引きずり出して寄って来ず、素晴らしいファイトを
見せた魚なので、今でもその事は強烈に覚えています。

ランディングした後に気になって肛門を確認しましたが、産卵したという
明らかな形跡は有りませんでした。産卵を終えた個体は肛門が
広がって充血している魚が多いのです。


つまり、この魚は産卵期に卵巣を成熟させそこなったか?若しくは
何らかの理由で、産卵には参加しなかった個体だと思います。


産卵しなかった魚はどうなるの?死んじゃうんですか?
魚が大好きな知人に尋ねました。



「あぁ、それなら心配する事あらへん、卵は栄養となって
 体にまた吸収されて戻るだけや」



なるほど。また産卵期に成熟卵を持てる様になれば継続できますね。







1996年の晩秋、木更津の干潟で釣った物です。産卵前の
見事な体型をしています。



いつまでもこんな魚との出会いがありますように…




記:森村ハニー

  

Posted by morimura1 at 16:44Comments(0)スズキの生態

2009年02月07日

最下流部で見る光景

 

















私のかつてのホームグラウンドは若洲15号地でした。


今でもホーム自体は荒川流域で、ほとんど荒川でしか釣りはしないのですが、
若洲はその最下流部に当たる場所になります。潮の良く動く大潮周りの下げ潮
時などは、河口の流れも速く、釣りにくいと思う人も多いかもしれませんね。


ルアーフッシングが賑わいを見せた10年ほど前から、そこで大潮周りに釣りを
していると度々見る光景が有ります。それまでは、ほぼ見なかった事です。


死んで腹を見せて上流から流されて来るセイゴ~フッコの姿です。


通常、魚が浮くのは死んでから数日後に内臓にガスが溜まってから
浮き上がると言われていますが、流されて来るこれらは、死魚特有の
腐敗して腹が膨らんで浮いている姿ではありません。


つい今しがた釣られて、離されたばかりの姿です。魚体は真っ直ぐに
伸び、腹を上に向けて鰭もユラユラとしているので、もう一度掴んで蘇生
させれば何とか成りそうな姿です。酷い時には1回の釣行で5匹ぐらい
流されて来るこれらを見る事があります。


恐らく釣上げた人は、生存に一縷の望みを託して魚を離したので
しょうが、見せ付けられているのはそんな姿です。


離した時は元気そうに思えても、姿が消えたその後は判らないと
いう事を痛感させられるシーンです。


釣る事は誰にでも出来て、またそれも自由ですが、1つの命との関わりが
常に有るという事を忘れてはいけません。私達は陸上で自由に過ごせますが、
水中に入れられたら20分と持たないでしょう。それは水中で暮らす魚に
とっても同じ事です。


釣りは楽しい事ですが、最下流部に立って散々この姿を見ていると、上流で
釣って離している方々への憤りより、先ず自分も其れに参加している事を恥じて
しまいます。結局、生存を望んで離しても上手くいかない事の方が多いのか?
俺はいつまで無益な殺生を続けているんだろうか?と感じたりもします。


結果が見えないので、見せ付けられた私が問うた自問自答にも、まだ確たる答えは
ありませんが、100%のリリースは無いにしても、近づける努力は出来る筈だと
信じたい所です。




記:森村ハニー



  

Posted by morimura1 at 02:38Comments(0)エッセイ

2009年02月05日

バナーを準備しました

2日間で200超アクセスありがとうございます。


Red氏にSAVE FISHINGのバナーを作って頂きました。


ご自由にお使いくださいませ。



  

Posted by morimura1 at 17:09Comments(0)

2009年02月04日

自分の立ち位置について

キャッチ&リリースについては、皆さん色々なお考えを持っていると思いますが、
掲示板等で意見交換をすると、どうしても、其処で止めるなと言う声が聞かれます。

ココのテーマであるSAVE FISHINGについても、産卵後は保護して、産卵前は何故
保護しないのか?むしろ優先すべきは産卵前の方だろうと言う様な意見も幾つか
揚げられましたが、私はあえて其処まで踏み込まない様にしています。

それを歯がゆく思われる方もいらっしゃると思いますが、先ずはこのチャートを
御覧下さい。




 魚族保護チャート


  ||1・時期問わず、釣ったら全て持ち帰る
  ||
  ||2・産卵期前後を避けつつ、釣ったら全て持ち帰る
  ||
  ||3・必要分だけ釣ったら後はリリースする=産卵期=後
  ||                        ||        ||
  ||                       産卵期以外  前
  ||
  ||
  ||4・1匹だけ持ち帰り、後はリリースする=産卵期=後
  ||                       ||        ||
  ||                      産卵期以外  前
  ||
  ||
  ||5・1匹持ち帰り分を釣ったら釣りを止める=産卵期=後
  ||                         ||       ||
  ||                        産卵期以外  前
  ||
  ||6・釣ったら全てリリースする=産卵期=後
  ||                 ||       ||
  ||                産卵期以外   前
  ||
  ||7・釣ったら全てリリースし、少数釣ったら釣りを止める=産卵期=後
  ||                                 ||       ||
  ||                               産卵期以外     前
  ||
  ||8・釣りをしない





この表は釣りをした時点での魚の見込み損害率を表します。


この表には、産卵期にも前後が加わり、その時点での損害見込みを表すので、
産卵期は後の方が上位になります。東京湾近辺の産卵期は11月~翌年2月、
明らかな戻りのシーバスが現れるのがほぼ1月からで、相当に体力の回復が
見込める魚が揃うまでには、ほぼ3月下旬まで待たないと成りません。


この表には、おのおの釣りの頻度が加わります。

毎日釣りをする週1回釣りをする1ヶ月に1回釣りをする。そのぐらいの区分けが
出来るかと思います。余りに煩雑になるので表では割愛しましたが、お分かり
頂けるかと思います。



貴方の釣りに対する姿勢の立ち位置は何番のどの辺り何処でしょうか?



SAVE FISHINGは3~7迄の産卵期後の方を対象に発信した物です。



保護を考えるなら、産卵前も保護すべきだろう。それはそうです。
しかし、この表を見て判る通り、其れに従ったら、後はもう僅かしか残されていません。
産卵期以外に少数しか釣らないし、それを全てリリースするってだけです。
その後は、魚を釣らない釣りしないってだけですね。それは余りに窮屈です。


そうでもしなければ、真の保護とは言えないだろう。それもそうです。
しかし、魚族保護団体ではないので、保護が主目的ではありません。これからも釣りを
楽しむ為には、あともう少しだけ踏み込んでみませんか?という呼びかけなのです。
声高に、上記の窮屈なルールを押し付けるつもりは無いのです。


各位がどの立ち位置に居て、どうお考えかはこちらからは計り知れませんが、
ふと、振り返って考えてみる機会だと思って頂けたらと思います。



記:森村ハニー  

Posted by morimura1 at 15:56Comments(0)キャッチ&リリース