The eyes of the fish
魚の視線と対峙したことがありますか。
よく動く目でこちらを追いかけながら、ヒトに対する
恐怖とか、隙あらば‥なんて感情が明確に伝わってくる
ような気がしてるんですが。
10年程前、冬のサーフでランディングした80cm余りの
抱卵シーバスの視線を、当時身重だった家内の目と
シンクロさせてしまったことがあります。
女性特有の、宿した命を守るための強さを内包した
その光に強烈に射抜かれてしまった私は、それ以来
抱卵群れシーバスを敬遠しつつ、量より質の方向性に
冬季の釣りを見出すようになりました。
今回の企画にあたり、産卵前は何故Saveしないのかという
声も多いですよね。
なんかね、種族保護とか生態系とかそんな机上論が
振りかざされるほど
ちょっと違うだろ?と。
ここのバナーを製作するにあたって、シーバスの目のアップが
いいね、と森村氏にお褒めの言葉を頂いて、密かに確信したことが
あります。
どんなに理屈をこねようが、Save Fishingの基幹にあるのは、鱸という種の
存在に対してよりも、個々の命に対して、つまりより近接的なヒト対魚の
感情部分ではないかと。
そして、釣り人として背反であるその感情を整合させることが出来る
唯一の選択肢が、あえて釣らないってことなんですよ。
だからね。
妊娠中の女性を労わろう、保護しようなんていう
当然至極当たり前のこと
自分達で考えて自発行動すべきでしょ(笑
我々は食べる事が目的でも保護することが目的でもない
釣ることが目的のアングラーなんですからね。
このSave Fishingという企画は、そんな発想の
信管としての役割でいいんじゃないかなと思ってるんですがね。
つまり、自分のするべきことは自分のスタンスの中で
自分で考えるべきではないかと。
Red
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