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Posted by naturum at

2009年02月03日

その序章










★序章★
大型のシーバスが最も釣りやすい時期は1年に2度ある。1つは産卵前に卵巣を
成熟させる為に餌を沢山取り産卵に備える為、もう1つは産卵を終え、
落ちた体力回復の為に荒食いをする。


おのおの時期は春と秋なのだが、釣れる魚のコンディションは雲泥の差がある。


産卵前に釣れる物は卵巣が膨らみ腹回りが太くなり、脂肪を蓄えている
ので元気があり、引きも強く釣って面白いと感じるのはこちらの方だが、
産卵後の魚は体力が落ちて腹はへこみ、身がげっそりと痩せ細って引き
その物もただ重いだけで、直ぐに弱りひっくり返って腹を見せる為に、
大型の魚でも釣り上げるのは容易だ。



釣った魚は極力離そうと、リリ-ススタイルというムーブメントがあるが、離した後
を窺い知るには、JGFAのタグ&リリ-スプログラムで釣り上げた後に再捕された例
でしか、その後はほとんど判らない。釣った魚にタグを打ってリリースして
いる数より、打たずに離している数の方が圧倒的に多いのが実際の所で、
その多くは、離したその後の生存が不明なのだ。誰もがその後の生存に
一縷の望みを託して、魚を離している事には変わりは無いのだが、リリース
行為自体もケースバイケースであるし、また、個々人でその処方が違うのが実情
だ。


釣り上げた魚をリリースしたとして、その後の生存が見込めるのは、当然
産卵前の魚の方だろう。産卵に備えた予備の体力があるが、産卵して全て
を使い果たした魚にはその余力は無い。むしろ、釣上げた事が致命傷に
なって死んでしまうケースの方が多いと思う。度々挙がるのは産卵前の
魚こそ保護するべきと言う声だが、時期はどうであれ抱卵すべき個体を
1つ減らす事に変わりは無いのではないだろうか?。


だったら、産卵後の体力の回復していない弱った魚を釣上げるのはどうか?


闇雲にただ釣って離している事の反復だけでは見えない事の方が多くなる
だけでは無いだろうか?離した事だけで安堵しているだけではなかろうか?
それでは何の解決にも成ってない事にどれだけの釣り人が気付いているの
だろうか?



殺してしまう確率の高い方の魚はあえて狙わない。
産卵後のシーバスに休息を与える為に釣り自体をSAVEする。



先ずはこれを提唱したい。




★WEBだから出来る事★


「なんだ?昨日は人が居なかったのに今日は何でこんなに人が居るんだ?」


こんな経験は無いだろうか?確かに昨日は誰も居なくて魚も群れが入ったか
良い釣りが出来たのに、その報告を自身のHPやブログで配信した途端に、
釣り場にワッと人が押し寄せて面食らった経験。これは言うまでも無く
配信者自身のせいだ。釣り人誰しもが持っている少々の自慢と、少々の
他人への便宜のつもりがこんな形で自身の首を絞める事に成る。


長くメディアに関われば、何度か経験するこの事象で当然その口は堅くなり、
掲載画像に加工したりして釣り場の特定が出来ないようにと心がけたり
するのだが、それも、それほど多くは無いし、結局バレてしまっているのが
実情だろう。また、配信者は自分の釣りの為だけに配信を行っているとは
限らない。商業的に釣らねば成らなかったり、露出を増やして営業的価値
を高め無ければ成らなかったりする場合もあるだろう。


そういった事柄から何の利害も持たない連中はどうしたら良いのだろうか?
ブログが花盛りな昨今ならでは、自身の為に釣りをしている人の方が圧倒的
多数で、商用営業目的配信の方が少ないはず、だったら、自身の為に出来る
事をやろうではないか。


それでも我々は釣り人であるし、釣りたい欲求は誰しもが持つ物。それも
行動できるのなら、いつでも釣り糸を垂らしたいのが常である。あえて、
弱った魚は狙わないという事はしなくとも、釣った魚の配信を少々遅らせる
っていうのはどうだろうか?それは前出、何処かの誰かの釣果をアテにして
狙っている連中も多い事実、またそれによって自身だけではなく、他の誰か
によってその魚が釣られ、或いは殺されてしまう機会を増やして仕舞う事に
繋がるのだし、それは決して本意ではないと思う。


昨今では、先ず情報戦の様相が余りに酷く、WEBで見た釣り場に我先にへと
向かい、釣上げたら即配信=釣り場混雑=魚の大量捕獲=死魚増産という
悪しきループに成っている。それを何処かで断ち切らなければ成らないと
思うからである。


配信を1ヶ月分まとめて、或いは数日だって構わない、たったそれだけで、
その期間の混雑は解消され、釣上げられる魚の数も減り、体力が回復した
魚をより釣上げる事が出来ると思えば良いのではないだろうか?



釣果報告をSAVEすれば保護出来るのである。




★これから考えなければならない事★

今の時期の大型のシーバスはアフターランカー等と言われて商業的に使われ始めて
いる様子が伺えるが、ただ大きいだけで、実は物凄く釣り易い魚だというのは
少々長くやっていれば誰でも知る事が出来る事柄だと思う。特に産卵を終え
最初に湾奥へ入ってくる魚は大型で、その後に中型~産卵しなかった小型と
続くのが常で、そのアフター狙いの人々が正月過ぎから極寒の中頑張って釣上げ
ているのだが…その大型魚だからこそ大事にしなければならないのでは?


ある研究データーでは、ある種の魚の内、ある一定の大きさになったら間引いて
若い個体のみで種を継続させていくとやがて大型には育たなくなるという
研究データーもある。


シーバスは1mを超える大きさに育つ魚といわれているが、この15年、東京湾で
釣上げられる魚はどうも小型化が進んでいるように感じて成らない。かつて
は90cmを超えたら1つの目安とも言えた状態が、それすら中々釣れなくなっ
ているのではないだろうか?


大型魚の方が離される確立が少ないのではないからではないか?


湾の奥の河川内で釣られた魚はほとんど離されているのだろうが、湾口外で
釣られた大型魚は記念の為や食用にと持ち帰られているのが多くなっている
のではないだろうか?しかも、それは産卵期に捕獲された物がほとんどでは
ないだろうか?産卵目前にして大型に育つ要素のある魚を間引いてしまう事を
継続していれば、やがて前出の様に、魚が小型化して、誰もが望むであろう
大きな魚が釣れなくなってしまう日が来るのかもしれない。


またこれも、産卵後の魚に対してでも同様である。


産卵後の魚は弱っているが大型でもある、その大型に育った魚のみを
釣って殺し続けてしまったら、大型が少なくなってその種の小型化を
進めるだけに成ってしまうだろう。だからこそ、釣る時期はどうであれ、
大型の魚に対する扱いは殊更慎重にしなければならない事柄なのでは
ないだろうか?



弱った大型魚に狙いを絞って釣るのをSAVEしよう。



★有効に、効果的に使って欲しい★


この時期は他に釣り物も無く、春先までメバルでも釣ってるかという時期
でもあったのだが、メディアの発達は思いもよらない方法で通年シーバスを釣る事
だけを教えて来た様に思う。が、少し配慮するだけで今後に渡って自身も、
他の人も、そして楽しませてくれる魚達にも「少々の未来の希望」が持てると
したら、そちらを選択しようではないか。


後付の理由は何でも構わない。釣果報告を遅らせたのもSAVE FISHINGの為
だと言うもよし、釣れなかった言い訳をSAVE FISHINGというのもOKだし、
飲んじゃって釣りにいけなかったのをSAVE FISHINGと言うもよし、寒くて
釣りに行きたくないのをSAVE FISHINGと言い換えたって全く構わない。
何しろ即効力を生まない全ての遅延行動そのものがSAVE FISHIGなのだ。
それだけで確実に魚は保護され、また出会いを楽しむ事が出来るだろう。


  

Posted by morimura1 at 20:41Comments(2)キャッチ&リリース