ナチュログ管理画面 環境も考えるアウトドア 環境も考えるアウトドア 関東 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報
新規投稿

2009年03月03日

針外しではない行動

スズキは俗にエラ洗いをして針を外すのが上手い魚とか言われますが、
これは間違いです。針を外したくてしているのではなく、エラ洗いという
行動は「嘔吐」が正解です。

スズキは食べた物を自覚している様で、、それが異物だと感じた時に口を
大きく開いて鰓蓋を開き、体を捻って腹を振り絞り、食べた物を吐き出そうと
します。これは、ルアーを咥えた時に、それは餌ではなく異物だと直感した時
にも現れる行動で、特に浅い場所などで就餌した時など、ラインを通して
手元に当たった感触すらないのに、突然飛び上がって振り解く様な行動も
したりして、驚かされる事があります。


皆さんは自然の中でスズキがそういう行動をしたのを見た事がありますか?


大抵は釣りに行った時に掛かったスズキでその姿を見る程度で、見た事が
ある人はほとんど居ないと思います。それは、就餌した物が異物であると言う
可能性がほぼゼロに等しいからだと思います。


私は1度だけですが、見た事があります。


初夏の頃の横浜、昼頃に護岸からマゴチを狙っていた時の事です。
突然、目の前の海からバシャバシャバシャーンと言う大きな音が上がりました。
ビックリしてその辺りを見ると、口から25cm位の大きなメバルの後ろ半分を
出した、これまた結構大きいスズキが海面で暴れ悶えていたんです。

余程腹が減っていたのか、やっと取った大きなメバルの頭から齧り付いたは
良い物の、大き過ぎて到底飲み込めるような代物では無かった様子です。
ご存知の通り、メバルの頭や背鰭のトゲが口に引っ掛かって出そうにも出せ
なくなり、飛び上がって振り解こうとしたのですね。

水中より空中の方が抵抗が無いので、楽に振り解くには飛び上がって空中で
頭を振った方が都合が良いというのは、どの魚でも認知しているようです。
カジキやシイラ、ターポンなんかも同じ行動をします。


3度ほど大きく飛び上がって、やっとメバルが口から出たそのスズキは
暫くの間、フラフラとしながら、何度も何度も口をパクパクさせてました。
すっかり疲労困憊の様子です。やがて海中へ泳いでいきましたが、
やはり、エラ洗い自体が、相当に体力を使うんだなと実感した次第です。

飲み込まれそこなったメバルは虫の息で海面を漂ってましたが、直ぐに
カモメが飛んで来て、さらって行ってしまいました。自然界の1つのドラマを
見る様な感じでした。



針外しではない行動



さて、この異物を嘔吐して吐き出そうとする行動は、スズキの体力を相当に
奪うと言うのは実際に釣りをしていても判る事だと思うのですが、針に掛かった
(異物を食べた)自覚が無ければそういう行動をしないのでしょうか?


それは何とも言えないのですが、スズキの行動に関して言うなら、異物だと
認識しているから飛び上がって吐く、行きたくない方へ行かされるから逃げる、
暴れると言う事に尽きると思います。


昔、釣り場でこんな逸話を聞いて、実践した事があります。それは、現在でも
IGFAの2Lbラインクラスでのスズキの記録が破られていない山崎幸雄氏の
釣り方という物でした。聞く所によると、氏は大型の魚が掛かってもアワセを
入れずにロッドワークだけで簡単に魚を誘導し、リーダーをリールに巻き込ん
だ辺りでアワセを入れてから一気に勝負に出て、直ぐにランディングして
仕舞ったそうです。

まぁ、あくまで逸話なのですが、余計に暴れさせない釣り方=ラインをいたわった
釣り方と言える訳で、それは余計に魚の体力を奪わない釣り方と言えるのでは
ないでしょうか?肝心なのは、魚を楽に寄せる事が出来るロッドワークです。


スズキは総じてスタミナはなく、弱りやすい魚です。またマス類の様に体を
グルグルと回転させてまで暴れたりはしない、素直な魚だと思いますので、
ロッドの使い方1つで、魚の体力を温存出来る方法もあると思います。


低い場所で、障害物の無い場所限定ですが、先ずは魚の進行方向側へロッドを
倒すという操作を覚えてください。



え?


と思った人は、余計に試す必要がありますよ。反対側へ倒すんじゃないの?
これは逃げている魚に対して付ける角度が鋭角になってしまうので、魚が
行きたくない方向へと向かわせる結果に成り、余計に暴れる機会を与えて
しまうのです。

昔ゲームセンターにあったバス釣りゲームでロッドを魚の進行方向へ倒す操作
をしたら、ことどとくラインブレイクしました。が、これはゲームの設定がそうだった
だけですね。魚を暴れさせずにいち早く寄せるには、ラインテンションを保ったまま
魚の進行方向から、ラインを巻き込んだ方が寄せるのは早いのです。

そのラインテンションが保てなくなる=針が外れると言う事がすなわちバレると
言われていますが、その最中に外れると言う事はほとんどありません。
バレ=過剰なラインテンション=身が切れるというケースの方が多いのです。
ゲーム作者はそんな認識は無かったのでしょうw

高い場所や、テトラ周り、磯場ではこんなロッドワークはなかなか難しい状況で、
総じてケースバイケースという事もありますが、試す機会は多いはずですね。


東京湾はスズキのストック量は日本一です。色んな場所で、色んな状況で、また、
色んな釣り方で、誰でも簡単~本格的重装備まで、色々な方法で、かつ何度でも
釣れる機会は与えられているのに、同じ釣り方で同じ様に弱らせてしまっているの
では折角の機会をダメにしてしまっているのと同じです。


魚を釣り、また離すのなら、その魚に対しても、無闇に、余計に弱らせる事の
無い様な釣り方を覚えて置いて欲しいと願っています。



記:森村ハニー




同じカテゴリー(スズキの生態)の記事画像
魚のコンディション
同じカテゴリー(スズキの生態)の記事
 魚のコンディション (2009-02-07 16:44)
この記事へのコメント
はじめまして、山猫 玉三郎ともうします。
道さんのブログ経由で、辿り着きいつも興味深く読ませてもらってます。

弱らせず(抵抗されず)に、キャッチするのはゲームフィッシュの究極の形
だと思います。
また、船釣りが長かったせいか、目的は違えど漁師の1本釣りに通じるようにも思えます。
シャクリ真鯛というテンヤを使った伝統釣法あります。
まさに海老で鯛を釣るというやつです。
リールはついておらず、竿はルアーでいうところのアクションをつけ、フッキングさせるだけで、やりとりは一本釣りと同じです。
人間の腕と指は最高のロッドとリールのドラグ機能を有していて、不思議なくらい素直に上がってきて、口から浮き袋もださず、イケスで元気に泳ぎます。

それをロッドとリールをつかってやるのは至難の技かもしれません。
単にリリースすればいいというというか、知識ないのか素手で魚に触れたり
地面に置いたりする人多いですが、貴ブログみて真剣に考えている人もいるんだと反省ながら読ませてもらってます。
ルアーやりはじめて、1年未満の初心者ですが、これからも読ませてもらいます。
そこで、ご提案なのですが、初心者・中級者向けにリリースの仕方など貼り付けてみられたらどうでしょうか?
意外とまちがったリリースの仕方しているような気がします。
これからも、頑張って続けてください。
Posted by 山猫 玉三郎 at 2009年03月04日 11:24
山猫 玉三郎様、こんにちは。
今回の企画に賛同協力させて頂いているRedと申します。

テンヤ釣法のお話、とても興味深く読ませて頂きました。

ところで、先日地元で2尾のサクラマスの釣果に恵まれたのですが
ランディング直後から目に見えて衰弱し始め、リリースを断念しました。

一般的に、サクラマスは運動量が致死量を超えやすい、つまり
リリースの困難な魚であるように解釈されているようですが、
それ以外に、河川内の塩水層で浸透圧調整中の個体を
上部の真水層で運動させ、また蘇生させようとしてしまった
ことも原因ではないかと考えています。

実は以前に河川内でヒラスズキを釣った際にも同様の経験を
しており、単純にリリースといっても、魚体のみならず周辺事情等を
考慮しなくてはと痛感した次第ではありますが、テンプレート的な
ものは今後の指針としてあったほうが良いかもしれませんね。

ご提案の件、森村師と共に真摯に検討させて頂きます。
ありがとうございました。
Posted by Red at 2009年03月04日 19:13
山猫 玉三郎様

コメントを有難うございます。Red氏とも話し合いまして、リリースの
方法を最初に上げるより、先ずは、こういう扱い方は魚に取って良く
ないと言うのを上げてみて、皆さんのご意見も伺いたいと思って
います。

リリース=離すという行為は、生存が前提でなければ成らないと思う
のですが、釣上げた後や釣っている時の扱いが悪いせいで、死に
向かってしまう事が一番の危惧です。また、その時は生きていても、
その後の生存が判らないと言う所に問題があります。

其処から掘り下げて、次の段階として、さぁ離すにはどうしたら良い
のか?皆さんと共に考えて、まとめて行きたいと思います。


現状はブログ形式で一方的に配信している状況ですが、今後は
「読者と共に考えるSAVE ISHING」を目指していますので、ご協力
願えたらと思います。大手掲示板でも良く荒れる原因に成るテーマ
ですが、だからこそ参加して欲しいと思います。

現在、叩き台の為の写真を選定中です。
Posted by morimura1morimura1 at 2009年03月05日 11:03
難しいテーマだとおもいますが、がんばってください。
ただ、最低限の常識的なこと、魚は人の体温で火傷するとか、粘膜のこととかは言及した方がいいと思います。いろんなレベルの人がいるので、話の展開をスムーズにするためにも必要だと思います。
そのあたりをうまくやれば、建設的な意見交換の場になるような気がします。
Posted by 山猫 玉三郎 at 2009年03月05日 19:34
morimura1さんこんにちわ。
前から記事を読ませていただいております。

ぼくは中学生で夏休みの自由研究をスズキの生態というテーマで進めている者なのですが、morimura1さんのこの記事を参考にさせてもらえませんでしょうか?

いきなりのコメントでずうずうしいかとおもいますが、宜しくお願いします。
Posted by matsu at 2009年08月17日 18:18
matsuさんこんにちわ。

自由研究のテーマの参考記事の件は結構ですよ、ご自由にお使い
下さいませ。ただ、本文中にもあります様に、これと言った正解は無い
事なので、あくまで参考意見として捉えて下さい。

本来なら、費用を掛けて様々な事柄を実験、検証して立証していかな
ければ成らないのですが、其処までは手が回らないのが実情でして…
今後を見据えるならば、mastuさんの様に「釣り」だけではなく、魚その物
に興味を持ってくれる人が増えてくれると助かります。そういった意味で
読者さんの声は励みになります。

夏休みも残り少ないですが、夏バテしないように頑張ってください。
コメントを有難うございました。
Posted by morimura1morimura1 at 2009年08月18日 09:16
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
針外しではない行動
    コメント(6)