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2009年02月07日
魚のコンディション
釣れた魚の状態を見る事で魚のコンディションは多少は伺えますが
だからといって、それも確実ではないという事も痛感させられます。
実家に戻る機会があったので、古いアルバムを持ってきました。
いわゆる使い捨てカメラで撮られた画像を更にデヂカメで撮り直す
という実に乱暴な方法を取ってますので、プリントはセピアに変色し
また画像が悪いのはご容赦。
また、この当時は私も初心者の部類でしたので、魚の扱いも
お勧め出来る方法ではありませんねw
書かれているキャプションを見ると1993年3月5日とあります。
産卵を終え、帰って来たばかりのスズキはこの様に腹がへこんで
著しく痩せています。
魚には地域性があって、ほとんどがその近傍で成長し、種を継続
していきますが、その地域ごとに系群といわれて区切られます。
その系群が種を維持してゆくのに必要な事柄はDNAで継承されて
行くので、毎年同じ様な所で同じ時期に産卵するといった事を
続けていくのです。
またそれは、魚の体型にも現れて来ます。人間と同じ様に
親子で顔が似ているのと同じですね。東京湾で釣れるスズキ
の多くはこの様に比較的頭が大きい部類の魚が多く、
ズングリムックリしています。
この様な体型を継承した大きな個体は見間違えてしまいがちな
事があります。それは、就餌具合とも関係します。
ともすると、産卵直前の個体か?とも受け取れそうな腹がパンパンに
膨らんだ魚ですが、キャプションによれば、これを釣上げたのは
1993年の4月25日です。前の魚の約一ヵ月半後で、膨らんだ
腹の中身はそう、バチです。たらふく食った姿は産卵前の魚の
様相をしていますが、完全に回復しているとは言い難く、それは
就餌したら直ぐにエネルギーに転換出来る訳ではないからです。
人間だったら、今日はカツ丼を食ったから元気一杯などと多分に
気分的な問題で語れますが、魚は食える内に食えるだけ食って
脂肪に変えて蓄えるしか方法が無いのですから。
この魚は少々疑わしい魚でした。1996年の3月13日に釣った
いわゆるランカーサイズの魚なのですが、場所は富津です。
その時期ならば、産卵を終えて腹がへこんだ姿で戻って来て、
引きも弱いといった特徴があるのですが、掛かった途端にジャンプ
をj繰り返し、ドラグを引きずり出して寄って来ず、素晴らしいファイトを
見せた魚なので、今でもその事は強烈に覚えています。
ランディングした後に気になって肛門を確認しましたが、産卵したという
明らかな形跡は有りませんでした。産卵を終えた個体は肛門が
広がって充血している魚が多いのです。
つまり、この魚は産卵期に卵巣を成熟させそこなったか?若しくは
何らかの理由で、産卵には参加しなかった個体だと思います。
産卵しなかった魚はどうなるの?死んじゃうんですか?
魚が大好きな知人に尋ねました。
「あぁ、それなら心配する事あらへん、卵は栄養となって
体にまた吸収されて戻るだけや」
なるほど。また産卵期に成熟卵を持てる様になれば継続できますね。
1996年の晩秋、木更津の干潟で釣った物です。産卵前の
見事な体型をしています。
いつまでもこんな魚との出会いがありますように…
記:森村ハニー
だからといって、それも確実ではないという事も痛感させられます。
実家に戻る機会があったので、古いアルバムを持ってきました。
いわゆる使い捨てカメラで撮られた画像を更にデヂカメで撮り直す
という実に乱暴な方法を取ってますので、プリントはセピアに変色し
また画像が悪いのはご容赦。
また、この当時は私も初心者の部類でしたので、魚の扱いも
お勧め出来る方法ではありませんねw
書かれているキャプションを見ると1993年3月5日とあります。
産卵を終え、帰って来たばかりのスズキはこの様に腹がへこんで
著しく痩せています。
魚には地域性があって、ほとんどがその近傍で成長し、種を継続
していきますが、その地域ごとに系群といわれて区切られます。
その系群が種を維持してゆくのに必要な事柄はDNAで継承されて
行くので、毎年同じ様な所で同じ時期に産卵するといった事を
続けていくのです。
またそれは、魚の体型にも現れて来ます。人間と同じ様に
親子で顔が似ているのと同じですね。東京湾で釣れるスズキ
の多くはこの様に比較的頭が大きい部類の魚が多く、
ズングリムックリしています。
この様な体型を継承した大きな個体は見間違えてしまいがちな
事があります。それは、就餌具合とも関係します。
ともすると、産卵直前の個体か?とも受け取れそうな腹がパンパンに
膨らんだ魚ですが、キャプションによれば、これを釣上げたのは
1993年の4月25日です。前の魚の約一ヵ月半後で、膨らんだ
腹の中身はそう、バチです。たらふく食った姿は産卵前の魚の
様相をしていますが、完全に回復しているとは言い難く、それは
就餌したら直ぐにエネルギーに転換出来る訳ではないからです。
人間だったら、今日はカツ丼を食ったから元気一杯などと多分に
気分的な問題で語れますが、魚は食える内に食えるだけ食って
脂肪に変えて蓄えるしか方法が無いのですから。
この魚は少々疑わしい魚でした。1996年の3月13日に釣った
いわゆるランカーサイズの魚なのですが、場所は富津です。
その時期ならば、産卵を終えて腹がへこんだ姿で戻って来て、
引きも弱いといった特徴があるのですが、掛かった途端にジャンプ
をj繰り返し、ドラグを引きずり出して寄って来ず、素晴らしいファイトを
見せた魚なので、今でもその事は強烈に覚えています。
ランディングした後に気になって肛門を確認しましたが、産卵したという
明らかな形跡は有りませんでした。産卵を終えた個体は肛門が
広がって充血している魚が多いのです。
つまり、この魚は産卵期に卵巣を成熟させそこなったか?若しくは
何らかの理由で、産卵には参加しなかった個体だと思います。
産卵しなかった魚はどうなるの?死んじゃうんですか?
魚が大好きな知人に尋ねました。
「あぁ、それなら心配する事あらへん、卵は栄養となって
体にまた吸収されて戻るだけや」
なるほど。また産卵期に成熟卵を持てる様になれば継続できますね。
1996年の晩秋、木更津の干潟で釣った物です。産卵前の
見事な体型をしています。
いつまでもこんな魚との出会いがありますように…
記:森村ハニー
Posted by morimura1 at 16:44│Comments(0)
│スズキの生態
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