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2009年02月07日
最下流部で見る光景
私のかつてのホームグラウンドは若洲15号地でした。
今でもホーム自体は荒川流域で、ほとんど荒川でしか釣りはしないのですが、
若洲はその最下流部に当たる場所になります。潮の良く動く大潮周りの下げ潮
時などは、河口の流れも速く、釣りにくいと思う人も多いかもしれませんね。
ルアーフッシングが賑わいを見せた10年ほど前から、そこで大潮周りに釣りを
していると度々見る光景が有ります。それまでは、ほぼ見なかった事です。
死んで腹を見せて上流から流されて来るセイゴ~フッコの姿です。
通常、魚が浮くのは死んでから数日後に内臓にガスが溜まってから
浮き上がると言われていますが、流されて来るこれらは、死魚特有の
腐敗して腹が膨らんで浮いている姿ではありません。
つい今しがた釣られて、離されたばかりの姿です。魚体は真っ直ぐに
伸び、腹を上に向けて鰭もユラユラとしているので、もう一度掴んで蘇生
させれば何とか成りそうな姿です。酷い時には1回の釣行で5匹ぐらい
流されて来るこれらを見る事があります。
恐らく釣上げた人は、生存に一縷の望みを託して魚を離したので
しょうが、見せ付けられているのはそんな姿です。
離した時は元気そうに思えても、姿が消えたその後は判らないと
いう事を痛感させられるシーンです。
釣る事は誰にでも出来て、またそれも自由ですが、1つの命との関わりが
常に有るという事を忘れてはいけません。私達は陸上で自由に過ごせますが、
水中に入れられたら20分と持たないでしょう。それは水中で暮らす魚に
とっても同じ事です。
釣りは楽しい事ですが、最下流部に立って散々この姿を見ていると、上流で
釣って離している方々への憤りより、先ず自分も其れに参加している事を恥じて
しまいます。結局、生存を望んで離しても上手くいかない事の方が多いのか?
俺はいつまで無益な殺生を続けているんだろうか?と感じたりもします。
結果が見えないので、見せ付けられた私が問うた自問自答にも、まだ確たる答えは
ありませんが、100%のリリースは無いにしても、近づける努力は出来る筈だと
信じたい所です。
記:森村ハニー
Posted by morimura1 at 02:38│Comments(0)
│エッセイ
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